【監修】よく寝る人は美人?睡眠が美容に与える影響・美容に効果的な眠り方を紹介 

「睡眠不足はお肌の大敵」
そんな言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。

睡眠が美容に良い影響を与えることは、多くの人が知るところだと思います。
しかし「具体的にどんな効果があるのか?」「効果が得られるメカニズムは?」と聞かれたときに、答えられる人は少ないはずです。

そこで今回は「よく寝る人は美人?」というテーマで、睡眠が美容に与える影響や美容に効果的な眠り方についてお伝えします。

1.よく寝る人は肌美人?睡眠と肌の関係

美人の条件の一つとして「トラブルのない若々しい肌」をあげる人もいるでしょう。

肌を綺麗にする方法はいろいろありますが、質の高い睡眠をとることもその一つです。

では、なぜ質の高い睡眠をとると肌が綺麗になるのでしょうか?また、そもそも質の高い睡眠とはどういったものなのでしょうか?
引き続き紹介していきます。

1-1.肌のアンチエイジング効果

質の高い睡眠をとることは、肌のアンチエイジングに効果的といわれています。

ここでいう質の高い睡眠とは「ノンレム睡眠」と呼ばれる深い睡眠のことです。
ノンレム睡眠が多くなるのは、入眠後3時間といわれています。つまり入眠後最低でも4時間は連続して眠り続けることで、質の高い睡眠を得られるわけです。

では、なぜ「質の高い睡眠=ノンレム睡眠」をとると、肌のアンチエイジング効果が期待できるのでしょうか?

ノンレム睡眠中には「成長ホルモン」というホルモンの分泌が盛んになります。
成長ホルモンには以下のような働きがあり、肌を若々しく保つのに効果的といわれているのです。

【成長ホルモンの働き】
・抗利尿作用により体液量を増加させる → 肌の水分量が増えて艶が改善される
・皮膚のターンオーバーを促す → 紫外線や乾燥などの肌ダメージが修復される

また、睡眠中には成長ホルモンのほかにも「メラトニン」という物質が分泌されています。
メラトニンにも以下のような働きがあることから、肌のアンチエイジング効果が期待できます。

【メラトニンの働き】
・活性酸素を除去して細胞へのダメージを減らす → 肌の老化を抑制する
・質の高い睡眠をもたらす → 成長ホルモンの分泌を促す

「成長ホルモン」と「メラトニン」の働きが活発になるため、質の高い睡眠をとることは肌のアンチエイジングにつながるわけです。

参照:https://www.sbc-medicalcare-roppongi.com/care/prevention/hormone.html「アンチエイジング成長ホルモン療法」湘南美容皮膚科内科クリニック

1-2.肌トラブルの予防効果

質の高い睡眠をとることは、肌トラブルの予防にもつながります。

私たちが生きていくために必要な呼吸、消化、排泄などの機能は「自律神経」と呼ばれる神経によりコントロールされています。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の二つがあり、交感神経は活動中や緊張しているときに、副交感神経は睡眠中やリラックスしているときに活発になります。

睡眠不足により交感神経が活発になって緊張状態が抜けなくなると、体では以下のような反応が起こり、肌トラブルの原因となります。

・免疫力の低下 → 肌荒れや炎症、吹き出物が出やすくなる
・ターンオーバー不調 → 肌が外部刺激に敏感になる、乾燥しやすくなる
・男性ホルモンの分泌量増加 → 皮脂増加によりニキビができやすくなる
・血管の収縮 → 肌がくすみやすくなる
・腸内環境の乱れ → ニキビ、乾燥、ざらつき、くすみなどが出やすくなる

自律神経のバランスを保って肌トラブルを予防するためにも、質の高い睡眠をとることは大切なのです。

参照:https://www.nisshin-pharma.com/column/cat01/033/「皮膚科医に聞く! 美肌のために「やってはいけない」習慣」 知って得する豆知識 日清製粉グループ

2.よく寝る人は健康美人?睡眠と心身の関係

睡眠の影響は肌に限ったことではなく、体や心にも及びます。
どのような効果が期待できるのか紹介します。

2-1.肥満の防止効果

適切な睡眠時間を確保することで、肥満を防止できる可能性があります。

睡眠時間と肥満の関係について調べるために、筑波大学と国際統合睡眠医科学研究機構がマウスを使った実験を行いました。
その実験レポートによると、睡眠不足のマウスはそうでないマウスと比べて、ショ糖と脂質を多く含む「太りやすい食べ物」を欲するようになったそうです。

また、みなさんの中には「夜中まで起きていたら、お腹が減って夜食を食べてしまった。」「睡眠不足が続いてイライラしたときに、甘いものを食べて解消した。」という経験がある人も少なくないでしょう。

このように科学的にも、私たちの経験からも、睡眠不足になると食欲が増すと考えられます。適切な睡眠時間を確保することは、肥満防止につながる可能性があるのです。

適切な睡眠時間については個人差がありますが、成人の場合は6〜7時間前後が一般的といわれます。これを参考に、自分に合う睡眠時間を探っていきましょう。

参照:https://wpi-iiis.tsukuba.ac.jp/uploads/sites/2/2018/01/20170110_LazPR.pdf「寝不足はダイエットの敵」国立大学法人 筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)

2-2.心の安定を保つ効果

質の高い睡眠をとることは、心の安定を保つためにも重要です。

前述の通り、質の高い睡眠がとれないと成長ホルモンの分泌量が低下してしまいます。
成長ホルモンの影響は肌だけでなく精神面にも及ぶため、成長ホルモンの分泌量が減ると以下のように心の安定を保てなくなるのです。

・疲れやすくなる
・怒ったり、落ち込んだり感情の変化が激しくなる
・集中力が続かなくなる
・孤独感が強くなる
・記憶力が悪くなる
・イライラすることが多くなる

入眠後3時間が、成長ホルモンの分泌が最も盛んになる時間です。この時間はしっかりと眠るようにしましょう。

参照:https://ghw.pfizer.co.jp/adult/adult/hormone.html「成長ホルモンが出なくなるとどうなる?」成人の成長ホルモン分泌不全症

2-3.体の健康を保つ効果

体の健康を保つうえでも、睡眠の質を高めることは重要です。

何度も述べていますが、睡眠の質が低いと成長ホルモンが十分に分泌されなくなってしまいます。
成長ホルモンは肌だけでなく体のいろいろな部分にも影響するため、成長ホルモンの分泌量が減った体では、以下のような病気のリスクが高まるといわれています。

・心筋梗塞や狭心症のリスクが高まる
・糖尿病のリスクが高まる
・骨粗鬆症のリスクが高まる

病気を防ぎ、健康を維持するためにも、質の高い睡眠をとりましょう。
ポイントは、入眠後4時間は連続して眠れるようにすることです。そのために必要なことを、次の章で紹介します。

参照:https://ghw.pfizer.co.jp/adult/adult/hormone.html「成長ホルモンが出なくなるとどうなる?」成人の成長ホルモン分泌不全症

3.睡眠美人を目指そう!美容に効果的な眠り方

肌をトラブルのない状態にしたり、心身の健康を保つためには、ただ眠るだけでなく質の高い眠りが必要です。

質の高い眠りとはノンレム睡眠のことです。ノンレム睡眠は入眠後3時間に最も多くなるため、入眠後ぐっすり眠れるかが鍵になります。

では、入眠後ぐっすり眠るにはどうしたら良いのでしょうか?
具体的な方法を紹介します。

3-1.朝起きたら太陽の光を浴びる

ぐっすり眠るためには、入眠を誘う「メラトニン」が就寝時間に合わせて分泌されることが大切です。

朝日には体内時計をリセットする働きがあります。
朝日を浴びてリセットされた体では、メラトニンの分泌が抑えられます。そして、そこから14〜16時間経過すると、再び分泌されるようになるのです。
朝日を浴びることをきっかけにして、ちょうど就寝時間あたりにメラトニンが出る予約スイッチが入ると考えてください。

朝目覚めたらなるべく早くカーテンを開けて、部屋に朝日を取り入れましょう。
朝ご飯を食べたり、身支度をしながらで構いませんので、15〜30分間ほど朝日を浴びるのがおすすめです。

参照:https://www.fuyukilc.or.jp/column/今こそ朝日を浴びて、散歩に出かけましょう/「今こそ朝日を浴びて、散歩に出かけましょう」冬城産婦人科医院

3-2.昼寝の時間を工夫する

昼寝をする場合には、タイミングと長さに注意しましょう。

適切な昼寝時間は「就寝時間の9時間前までに、20分以内」といわれています。

まず、就寝時間の9時間前にするのは、夜の眠りをさまたげないためです。
これ以上遅い時間に昼寝してしまうと、夜の寝つきが悪くなったり、ぐっすり寝れなくなる可能性があります。
就寝時間から逆算して、何時までに昼寝すればいいか考えましょう。

20分以内にする理由は、昼寝後のパフォーマンスに影響を出さないためです。
20分以上昼寝すると眠りが深くなってしまうため、起きた後頭がぼーっとしてだるくなってしまいます。
タイマーをセットする、音楽をかけておくなど、長く寝てしまわないように工夫してみましょう。

参照:https://kaimin-times.com/blog/nap-time-12512「昼寝時間は「20分以内・就寝9時間前」が鉄則、その理由とは」快眠タイムズ

3-3.食事や入浴の時間を工夫する

食事や入浴の時間を工夫することも、ぐっすり眠るために大切です。

食事は寝る2〜3時間前までに済ませましょう。
胃の中に食べ物が入ったまま寝ると、胃が消化活動を始め、頭は寝ようとしているのに体が寝てくれない状態になってしまいます。
体が休まらないと質の高い睡眠は得られないため、消化が終わった状態で眠りにつくことが大切です。

入浴は寝る2時間前までに済ませるのがおすすめです。
私たちの体では眠りにつくとき、手足から熱を放出して体を冷やします。つまり、自然に眠りにつくためには、寝るまでの時間に上手に体温を低下させることが大切なわけです。
2時間あれば入浴で温まった体が冷え、自然な眠りにつくことができるでしょう。

また、入浴方法も、38〜40℃のぬるめのお湯に10〜20分くらいつかるのが理想的です。ぬるま湯につかることで副交感神経の働きが優位になり、眠りにつきやすくなります。

3-4.就寝前にカフェインやニコチンを摂取しない

就寝前にカフェインやニコチンを摂取しないようにすることも大切です。

コーヒーや紅茶などに含まれるカフェインが、眠気を覚ますというのは有名です。
カフェインは摂取してから30分〜1時間後に血中濃度がピークになり、3〜5時間後に半減します。
そのため、遅くとも就寝の4時間前からは、カフェインの摂取は控えたほうが良いでしょう。

また、カフェインには利尿作用もあり、就寝前に摂取すると、せっかく寝付いたのに尿意で目が覚めてしまうということになりかねません。こうした意味からも、カフェインは就寝前に摂らないほうが良いのです。

タバコに含まれるニコチンには、鎮静作用と覚醒作用という相反する作用があります。
そのため、就寝前にタバコを吸うと寝つきが良くなると勘違いされがちですが、実はニコチン摂取により強く現れるのは覚醒作用のほうです。

ニコチンによる覚醒作用は即効性で1時間ほど持続し、2時間ほどで半減します。
寝つきをよくしたいなら、就寝1〜2時間前はタバコを控えましょう。

参照:https://miki-ph.jp/tachiyori_info/tachiyori02/2015/2698「タバコと睡眠の関係」ミキ薬局

3-5.就寝前にスマホを見ない

前述の通り、太陽光を浴びた体では、入眠を誘うメラトニンの分泌が抑えられます。
スマホから出るブルーライトは太陽光とよく似た波長をしています。そのため、就寝前にブルーライトを浴びると寝つきが悪くなってしまうのです。

就寝1時間前には、スマホを見るのをやめましょう。
どうしても寝る前にスマホを見てしまうという方は「アイマスク」を使用してみてはいかがでしょうか。
スマホを見れない状態にできるのはもちろん、遮光することにより入眠を誘うメラトニンの分泌も促すことができます。

Recovery Sleepでは、繊維の専門集団が開発したアイマスクをご用意しています。
光を遮断できるのはもちろん、以下のような特徴もある高機能商品になっています。

【Recovery Sleepアイマスクの特徴】
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気になる方は、こちらから詳細をチェックしてみてください。

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3-6.自分に合った寝具を使う

ぐっすり眠るためには、自分に合った寝心地の良い寝具を使うことも大切です。

寝具と一口にいっても、マットレスや敷布団、掛け布団などさまざまなものがあります。中でも、敷きパッドは直接肌に触れるものなので、こだわりたいところです。

RecoverySleepでは、寝るだけで血行促進・疲労軽減効果が期待できる敷きパッドをご用意しています。

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まとめ

睡眠の質を高めると、成長ホルモンの分泌や副交感神経の働きが促され、肌や心身に良い影響があります。
「よく寝る人は美人」という言葉には、根拠があるわけです。

今回紹介した内容を参考に、睡眠の質を高めて「睡眠美人」を目指してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

休養 × 疲労回復の専門家
睡眠改善協議会 睡眠改善インストラクター
日本リカバリー研究所 所長

福田 英宏 (フクダ ヒデヒロ)

早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(修士)卒業後、㈱Recovery Adviserを立ち上げ「休養」「疲労回復」の専門家として多くのアスリートやスポーツチーム、競技団体の競技力向上をめざした休養サポートを行う。
早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(修士)卒業後、㈱Recovery Adviserを立ち上げ「休養」「疲労回復」の専門家として多くのアスリートやスポーツチーム、競技団体の競技力向上をめざした休養サポートを行う。

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