【監修】不眠に悩むあなたへ。睡眠と音楽・ラジオの関係性を解説
不眠に悩むあなたへ―睡眠の質を向上させるための音楽とラジオの役割について解説します。就寝前のリラックス方法として多くの人が選ぶ音楽やラジオの聴取ですが、その科学的根拠や、実際にどのような音楽が睡眠に適しているのか、また避けるべき種類はどのようなものなのかをご紹介します。心地よい睡眠を迎えるための知識と方法を、詳しく掘り下げていきます。
目次
1.音楽やラジオを聴きながら寝ても大丈夫?
みなさんはよく眠れていますか?厚生労働省によると、日本では成人の30〜40%が何らかの不眠症状を有しているそうです。国民病ともいえる程多くの人が不眠症に悩む中、睡眠の質を向上させる方法の一つとして、就寝時に音楽やラジオを聴くことが推奨されることがありますが、実際のところその効果はどうなのでしょうか? この記事では、睡眠と音楽の関係、聴く内容による影響、そして睡眠に適した音楽の選び方について詳しく解説します。
2.睡眠と音楽の科学的関係
2-1.音楽が心理的にもたらす影響
入眠時、考え事や漠然とした不安が頭をよぎり、そういったことから気を逸らすために、音楽やラジオを聴くといった人も少なくないのではないでしょうか?実際、音楽を聴くことで、コルチゾール(ストレスホルモン)の濃度が低下し、ストレスや不安が軽減することが明らかになっています。不眠症の特に入眠障害において、心配事やストレスが原因となっていることが多いため、ストレスや不安を軽減する音楽聴取の効果は、快適な入眠への手助けとなります。
2-2.音楽が生理的な睡眠メカニズムに与える影響
また、音楽を聴くことは心理的な影響以外に、生理的な影響があることが分かっています。
適切な音楽を選んで聴くことで、自律神経系の副交感神経が優位になり、心拍数や脈拍を低下させ、呼吸を深くする効果があると知られています。そのため、正しく音楽を利用することは、生理的にも入眠を助けることにつながるといえます。
上記のように睡眠にとって良い影響がある一方、適切に利用しなければ逆効果となってしまうこともあるので、後述する内容を踏まえて、正しく利用することが大切です。
3.睡眠時に聴く音楽の種類とその影響
3-1.リラックスを促す音楽の特徴
一口に音楽といっても、その種類は多岐にわたり、睡眠に効果的な音楽とそうでないものがあります。
ここでは、睡眠時にリラックス効果を促す音楽の特徴をご紹介します。
安眠効果のある音楽として、「睡眠用BGM」といった動画がYouTubeなどでも数多く公開されていますが、それらはこれらの特徴を含んでいることが多いです。
・自然の音
脳の活動によって引き起こされる、波のような信号を脳波といいます。この脳波には種類があり、その中でも睡眠時に重要な脳波は、α波という脳波です。このα波は、心身ともにリラックスした状態の時に大きくなり、就寝時にα波が主体となることで、入眠がスムーズになると言われています。
自然の音には、「1/fゆらぎ」という人間の耳には聞こえない超音波が含まれており、そのゆらぎがα波を引き出すため、入眠時に最適といえます。
*1/fゆらぎ…規則性や突発性が適度で、生体に心地良さや快適感を与えるゆらぎ。
・歌詞の入っていない音楽
入眠時などのリラックスしたい状況下において、歌詞の入っていない音楽を選ぶことは重要です。たとえそれほど意識していなくとも、歌詞の入った音楽を聴く際、人間の脳は、歌詞を理解しようと働いてしまうため、脳が休息状態に入るどころか覚醒状態に入ってしまいます。
・高周波数の音楽
不眠症の原因の一つとして、交感神経(活発に活動する時に働く神経)が副交感神経(休息やリラックス時に働く神経)の優位に働いてしまっていることがあります。高周波音を含む音楽は、そのような神経の緊張をほぐし、乱れた神経を整える効果があり、快適な睡眠への一助となります。4000Hz以上の高周波を含む音楽が特に効果的で、モーツァルトやバッハなどのクラシック音楽を聴くことが入眠時には適しています。
3-2.避けるべき音楽の種類と理由
上記で解説した推奨される音楽とは反対に、睡眠時に避けるべき音楽も存在します。
ビートが速い音楽、大きな音量、攻撃的なリリックが含まれる音楽は、感情や気分を高揚させてしまい、脳を覚醒状態へと導いてしまいます。結果として、寝付きが悪くなり、睡眠の質を低下させてことにつながってしまうため、就寝時は、「ビートが速い音楽、大きな音量、攻撃的なリリックが含まれる音楽」といった脳を覚醒させる要素を持った音楽は控えましょう。
3-3.ラジオ番組やポッドキャストの内容が睡眠に与える影響
睡眠時にラジオ番組やポッドキャストを聴くという人もいると思います。就寝時のラジオは、トークの内容を脳が理解しようとし、アップテンポな音楽に脳が興奮状態になってしまう可能性があるため、より慎重に利用する必要があります。しかし、就寝時のラジオを楽しみにしている人や、不安を和らげるために利用しているなど、就寝時のラジオがどうしても欠かせない人もいるかと思います。そのような方は、タイマー機能を利用して自動で音声がOFFになるように設定すると良いでしょう。
4.実際に音楽やラジオを睡眠時に取り入れる際の注意点
4-1.睡眠中断を避けるためのタイマー設定の活用
睡眠状態に入った後も音楽やラジオが流れていることは、睡眠を妨げる原因になり得ます。そのため、上記の内容でも少し触れましたが、タイマー機能を利用することをおすすめします。
ここでは、動画共有サービス「YouTube」とラジオ聴取アプリ「radiko」でのタイマー設定方法をご紹介します。
「YouTube」
視聴したい動画の「設定アイコン(歯車のようなマーク)」→「スリープタイマー」で時間設定を行います。
選択可能時間は、「10分・15分・20分・30分・45分・1時間」から選択が可能です。
「radiko」
スマートフォンアプリ画面下部「アカウント」→「OFFタイマー」で設定可能です。
設定可能時間は「15分・30分・1時間・1時間30分・2時間」から選択が可能です。
PCブラウザではOFFタイマー機能の設定ができない為、注意が必要です。
4-2.環境設定の工夫(音量、再生機器の選び方)
音量は40デシベル以下が最適と言われています。閑静な住宅街や図書館内での音量が40デシベルの目安です。人は50デシベルを超えるとストレスを感じはじめると言われているため、ストレスを軽減するためにも大きな音での聴取は控えましょう。
また、就寝時の音楽聴取ではイヤホンやヘッドホンの使用にも注意が必要です。長時間の装着は耳に負担をかけ、聴力低下の原因になる他、寝返りを打った際、耳に圧力がかかってしまい痛みや損傷の原因となってしまいます。また、有線のイヤホンやヘッドホンの場合、首にからまってしまう危険性もあります。このような理由から、就寝時にはイヤホンやヘッドホンを使用せず、スピーカー等での聴取をおすすめします。
5.音楽聴取以外の睡眠環境
より良い睡眠を手に入れるためには、音楽・ラジオを聴取する以外にも睡眠環境を整えることも欠かせません。
他のコラム記事に、詳しい記載があるため、そちらもあわせてご覧ください。ここでは、整えるべき睡眠環境についていくつかご紹介します。
5-1.室温
睡眠と室温は密接な関係があり、適切な室温管理は良い睡眠に欠かせません。目安として、冬は20度前後、夏は24度前後の室温が最適とされています。また、突然の温度変化は、ストレスホルモンの放出を引き起こし、スムーズな入眠を妨げたげてします。そのため、冬は脱衣所にファンヒーターを設置し、夏は薄手のものでも良いので、かけ布団をかけておく等の体温調節のための工夫が、より良い睡眠にとって重要な働きをします。
5-2.光
睡眠にとって、光も重要な要素の一つです。夜間に明るい光を浴びていると、体内時計が遅れてしまいます。また、部屋が明るいと睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑制され、強い光自体の覚醒作用と相まって、不眠の原因となってしまいます。そのため、就寝時はもちろん、就寝時間の少し前から強い照明の使用を控える等の工夫が効果的です。就寝時に、寝室が真っ暗であることを避けたい方は、間接照明を利用し、頭上からではなく足元から照らすことをおすすめします。
5-3.寝具
快適な睡眠のためには、寝具選びも重要です。 寝具は、体温が下がる睡眠中の体温調節を助け、体への負担の少ない寝姿勢を保つことができ、体圧を分散してくれます。そのため、自分の寝姿勢や体型に合ったものを選ぶことが大切です。硬すぎる、柔らかすぎる枕やマットレスを使っていることが睡眠の質を低下させ、体の不調に影響しているかもしれません。心当たりのある方は、寝具の見直しをおすすめします。
6.睡眠の質を上げるためにはRecovery Sleepの寝具がおすすめ
先述した内容でも少し触れましたが、快適な睡眠のためには自分に合った寝具を選ぶことが重要です。
最も重要な寝具の一つとして、枕があります。適切な枕を選ばなければ、気道や首に負担がかかり、首や肩のこりにつながってしまいます。枕の役割は、マットレスと後頭部からのすき間を埋め、自然な体勢を保つことにありますが、このすき間には個人差があります。また、人によって仰向け寝や横向き寝など寝姿勢は異なりますが、この寝姿勢に合わせた枕を使わなければ身体への負担が大きくなってしまいます。
せっかく不眠から解消され、スムーズな入眠を手にしても、朝起きた時に身体の不調を感じてしまうことは避けなければなりません。
そこでおすすめなのが、「RecoverySleepメディカルサロンピロー」です。この「メディカルサロンピロー」は、寝ている間に最大190ミリステラの永久磁石の力で肩・首のコリを改善し、柔軟性と弾力性を兼ね合わせた中素材で、仰向け寝や横向き寝、どんな寝姿勢でもフィットしてくれます。さらに、枕本体もカバーも洗濯機に入れて洗うことができ、いつでも清潔な状態を保つことができます。
「RecoverySleepメディカルサロンピロー」の詳しい情報は以下のページから確認できます。不眠、睡眠の質、首・肩のコリにお悩みの方は、ぜひお試しください。
まとめ
この記事では、睡眠時の音楽・ラジオの利用についての効果や、適切・不適切な利用の仕方を紹介しました。
メリットとデメリットを理解し、良い睡眠にとって逆効果にならないよう適切に利用することが重要です。
また、その他の睡眠環境や睡眠習慣を整えることも、良い睡眠にとっては欠かせません。本記事が、睡眠時の音楽聴取を含め、みなさんの睡眠環境を見直すきっかけとしていたたければ幸いです。