【監修】熟睡する方法10選!熟睡のメカニズムや重要性を知って正しく対処しよう

「夜中に何度も目が覚めてしまう」「朝起きた時に疲れがとれていない」など、熟睡感を得られなかったという経験を持つ方は少なくないでしょう。

熟睡できない状態が続くと疲労やストレスが溜まっていき、日中のパフォーマンスに悪影響を及ぼしかねません。

熟睡のメカニズムや熟睡を妨げる原因を理解した上で、自分に合った方法で対処していきましょう。

この記事では熟睡のメカニズムや重要性、熟睡を妨げる原因について解説します。また具体的に、熟睡する10の方法についてもお伝えします。

1.熟睡できていないと悩む人は多い

熟睡とは、気持ちよく目覚め、良く眠れたと満足できる睡眠のことです。熟睡するためには十分な睡眠時間を確保することはもちろん、深く、サイクルの整った質の高い睡眠をとることも大切になります。

しかし実際には、睡眠の質に満足している人は少ないと言われています。2023年に、株式会社フィリップスが全国3,752人に対して「ご自分の睡眠に満足していますか?」と聞いたところ、「いいえ」と答えた人が64%にも上りました。

またその理由としては「眠りが浅い」という答えが一番多くなりました。

深い睡眠、すなわち質の高い睡眠をとれず、睡眠による熟睡感を得られていない人が多いと示唆されたのです。

2.熟睡のメカニズム

深く、サイクルの整った質の高い睡眠をとることができれば、熟睡感を得られると考えられます。

私たちの睡眠は、ノンレム睡眠とレム睡眠とに大別されます。

ノンレム睡眠とは深い眠りのことで、身体も脳も休んでいる状態です。眠りの深さにより3段階に分けることができ、そのうち一番深い眠りは徐波睡眠と呼ばれます。

徐波睡眠を十分に得られると、身体と脳がしっかりと休まり、私たちは良く眠れたと満足感を得られます。

一方レム睡眠とは浅い眠りのことで、身体が休み、脳は活動している状態です。

睡眠中にはノンレム睡眠とレム睡眠が交互に出現しますが、そのサイクルには、眠り始めは深いノンレム睡眠の時間が長く、朝になるにつれて徐々に浅いレム睡眠の時間が長くなるという特徴があります。

このサイクルが整っていると、私たちは必要な睡眠をとりつつ、朝はスッキリ目覚められるのです。

3.熟睡することの重要性

熟睡できないと、日中のパフォーマンスに悪影響が及ぶかもしれません。

睡眠には、傷ついた細胞を修復して疲労を回復する働きがあります。またストレスを解消したり、記憶の定着や整理に寄与したりもします。

熟睡は、これらの働きが正常に機能するために必要です。徐波睡眠がしっかり得られない浅い眠りや、ノンレム睡眠とレム睡眠のサイクルが乱れた眠りが続くと、疲労やストレスの蓄積、記憶力の低下を招く恐れがあります。

仕事や学業、家事、育児などに悪影響を及ぼす可能性があるため、熟睡することは重要と言えるのです。

4.熟睡を妨げる原因

熟睡を妨げる原因には、身体的なもの、精神的なもの、生活習慣によるものなど、さまざまなものがあります。

身体の病気による痛みやかゆみ、精神疾患による不眠症などにより、十分な睡眠時間を確保できなくなったり、睡眠の質が低下したりすることは珍しくありません。

また寝る前の行動や寝室の環境なども、睡眠時間や睡眠の質に影響を与えます。

5.熟睡する方法10選!

熟睡を妨げる原因として、身体の病気や精神疾患、生活習慣が挙げられます。

身体の病気や精神疾患の解消を、自分一人で目指すのは現実的ではありません。医師に相談しながら、時間をかけて少しずつ改善していく必要があるでしょう。

一方で生活習慣の改善に関しては、自分一人でも簡単に取り組めるものも多く、効果も比較的早く表れやすくなります。ここでは生活習慣の改善など、自分で取り組める10の熟睡する方法を紹介します。

5-1.朝日を浴びる

熟睡するためには、朝早めに起きて太陽の光を浴びることが大切です。

私たちの体では「体内時計」の働きにより、覚醒と睡眠が切り替えられています。体内時計は1日周期でリセットされますが、このリセットを促すのが太陽の光です。

太陽の光により体内時計がリセットされると「メラトニン」という眠気を誘うホルモンの分泌が抑えられ、心身は活動状態になります。そしてリセットから14〜16時間ほど経つと、今度はメラトニンの分泌が促されて、自然と眠くなるのです。

つまり自分が眠りにつきたいと思う時間から14〜16時間ほど前に朝日を浴びることができれば、十分な睡眠時間を確保して熟睡感を得られると考えられます。

例えば夜の11時に眠りにつきたいなら、朝の9時までに起きて朝日を浴びるという具合です。自分の就寝時間から逆算して考えてみましょう。

5-2.ストレス発散方法を見つける

ストレスが溜まると眠りが浅くなって、熟睡感を得にくくなると言われています。

私たちの呼吸、心拍、消化、排泄などは、自律神経という神経系によりコントロールされています。文字通り、本人の意識とは関係なく自律的に働く神経です。

自律神経は「交感神経」と「副交感神経」からなり、通常日中は交感神経が優位になって心身は活動状態に、夜間は副交感神経が優位になって休息状態になります。

しかしストレスが溜まるとこのリズムが乱れて、夜になっても交感神経が優位なままになってしまいます。すると心身が休息状態にならず、眠りにつきにくくなったり、眠りが浅くなって熟睡できなくなってしまうのです。

できるだけストレスを溜めないよう、自分なりの発散方法を見つけましょう。

5-3.寝る3時間前には食事を済ませる

寝る直前に食事をとると、熟睡を妨げてしまうと考えられています。

睡眠中に消化が行われることにより内臓の休息時間が短くなって、眠りが浅くなったり、疲れが取れにくくなったりするからです。

胃に入った食べ物が消化されるのには、3時間ほどかかると言われています。 寝る時には消化が終わっているように、食事は寝る3時間前までに済ませておきましょう。

5-4.寝る2時間前には入浴を済ませる

熟睡感を得るためには、寝る2時間前には入浴を済ませておきたいところです。

私たちの体では、眠りにつく時に手足から熱を放出して体を冷やします。そのため入浴により一旦体を温めて体温の低下量を上げてあげると、スムーズに眠りにつけると考えられます。

2時間あれば入浴で温まった体が冷えるのに十分な時間をとれるでしょう。

5-5.寝る前のカフェイン・アルコール・タバコを控える

カフェインやアルコール、タバコのニコチンには覚醒作用があると言われています。そのため寝る前にとると、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりして熟睡できなくなる恐れがあります。

カフェインをとるのは就寝の4時間前までに、アルコールは3〜4時間前までに、タバコは1〜2時間前までにしましょう。

この時間であれば寝つく時には血中濃度が半減している、あるいはほぼゼロになっているため、影響は少ないと考えられます。

5-6.寝室の環境(照明や温湿度)を整える

熟睡するためには、寝室の照明や温湿度を整えることも大切です。

私たちの体では眠りにつく時に、眠気を誘う「メラトニン」というホルモンが分泌されます。メラトニンの分泌は光によって抑えられてしまうため、寝つきを良くするためには寝室の照明を消して、暗くしておくことが大切です。

また寝室の温湿度が適切でないと、寝つきにくくなったり、寝ている途中で目覚めやすくなったりしてしまいます。

寝室に適切な温度は冬季なら20℃前後、夏季なら25℃前後、湿度は50%前後とされています。空調機器などを利用して、この温湿度を目指してみましょう。

5-7.軽くストレッチする

寝る前の軽いストレッチには、リラックスを促して副交感神経を優位にする効果があると考えられています。副交感神経が優位になると心身が休息状態になるため、熟睡感を得られるはずです。

寝る前のストレッチは、簡単に取り組めるものがおすすめです。例えば仰向けに寝て、鼻から息を吸いながら両足首を手前に起こし、次に口から息を吐きながら両足首を元の位置に戻す「足首曲げ深呼吸」などが良いでしょう。

布団に寝転んで行えば、終わった後そのまま眠ることもできるため、取り組みやすいはずです。ぜひ試してみてください。

5-8.ツボ押しする

簡単に熟睡を目指す方法として、ツボ押しも挙げられます。

例えば目が冴えてなかなか寝付けない時には、神経を落ち着かせて眠気を誘う「失眠穴(しつみんけつ)」や「丹田(たんでん)」などのツボを意識するのがおすすめです。

失眠穴はかかと中央の少しへこんだところにあります。指で押したり、拳で叩いたりしてみましょう。

丹田はおへその3〜5cm下あたりにあります。丹田の上に両手のひらを重ねて置き、目を閉じて丹田に意識を集中させてください。こうすることで、興奮した気持ちを丹田に下ろし、落ち着かせることができると言われています。

5-9.呼吸法を試す

深い呼吸をゆっくり行うと、副交感神経が優位になって心身が休息し、熟睡感を得やすくなると言われています。

快眠に役立つと言われる呼吸法にはさまざまなものがありますが、特に信頼性が高いものとして「4-7-8呼吸法」というものが挙げられます。開発者が特定されており、米軍でも採用実績がある呼吸法です。

具体的には4つ数えながら鼻から静かに息を吸い、息を止めて7つ数えます。そして8つ数えながら口からゆっくりと息を吐き切るというものです。これを3〜4回繰り返してみましょう。

5-10.自分に合った寝具を使う

柔らかすぎたり、硬すぎたりする敷布団やマットレス、季節に合わない掛け布団、高さの合わない枕などを使っていると、熟睡できなくなる恐れがあります。

敷布団やマットレスは、楽な寝姿勢を保てる硬さのものを選びましょう。柔らかすぎると胸部と腰部が深く沈み込んで眠りにくくなるだけでなく、腰痛を引き起こしてしまうかもしれません。また逆に硬すぎると、血行が妨げられて安眠できなくなる可能性があります。

掛け布団は、季節に合った保温性のものを使いましょう。暑さや寒さによる不快感で夜中目覚めてしまったり、不自然な寝姿勢になったりすると、睡眠の質が下がってしまいます。

枕は、敷布団と首の隙間を埋められる高さのものを選んでください。高さが合っていないと、首や肩に負担がかかって熟睡が妨げられてしまいます。

6.快適な眠りをサポートするRecoverySleep

熟睡するためには、快適に眠れる寝具を使うことも大切です。

「睡眠によって本来の自分らしさを取り戻してほしい」という理念のもと始まったRecoverySleepでは、快適な眠りをサポートするアイテムを豊富に取り揃えています。

ここではそんなアイテムの中から「RecoverySleep敷きパッド」「RecoverySleepエアロゲル掛け布団&敷きパッドセット」「RecoverySleep抱き枕」の3つについて、簡単にご紹介させていただきます。

熟睡する方法をお探しの方は、ぜひチェックしてみてください。

6-1.RecoverySleep敷きパッド

寝起きのスッキリ感をサポートする敷きパッドです。

中わたに練り込んだ自然の鉱石が、体熱を赤外線として輻射。温熱効果により目覚めのスッキリ感をもたらします。

シングル、セミダブル、ダブル、クイーン、キングの5サイズから、お使いのベッドに合わせてお選びください。

Recovery Sleep 敷きパッド

6-2.RecoverySleepエアロゲル掛け布団&敷きパッドセット

1枚で毛布+羽毛布団を超える暖かさを持つ、冬におすすめの敷きパッドと掛け布団のセットです。

宇宙服にも使われる次世代断熱素材「エアロゲル」入りのシートを使用し、薄さと暖かさを実現しました。

また吸湿発熱わたを使用しており、寝汗による不快な湿気を熱に変換。蒸れを気にせず朝まで暖かく眠っていただけるはずです。

Recovery Sleep エアロゲル 掛け布団&敷きパッドセット シングル

6-3.RecoverySleep抱きまくら

正しい寝姿勢をサポートし、いびき防止にも役立つ抱き枕です。

抱きかかえて寝ることで体重が分散されるため、体に負担をかけずに眠ることができます。目覚めのスッキリ感を得やすくなるでしょう。

また必然的に横向き寝になるため、いびき防止にもつながります。

いびきは主に、舌が喉の奥に落ち込んで気道を狭めることにより引き起こされます。横向き寝では仰向け寝と比べてそうした状況になりにくいため、いびきをかくことが少なくなるはずです。

Recovery Sleep 抱きまくら

まとめ

熟睡を妨げる原因にはさまざまなものがあります。身体の病気や精神疾患が原因になっている場合は、医療機関を受診して適切な治療を受けることで、熟睡を目指せるはずです。

一方で生活習慣が原因になっている場合、ご自身の工夫により原因を取り除き、熟睡感を得られるようになるかもしれません。

まずは自分の熟睡できない原因を考え、原因に合った熟睡する方法を試していくことが大切です。

この記事の監修者

休養 × 疲労回復の専門家
睡眠改善協議会 睡眠改善インストラクター
日本リカバリー研究所 所長

福田 英宏 (フクダ ヒデヒロ)

早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(修士)卒業後、㈱Recovery Adviserを立ち上げ「休養」「疲労回復」の専門家として多くのアスリートやスポーツチーム、競技団体の競技力向上をめざした休養サポートを行う。
早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(修士)卒業後、㈱Recovery Adviserを立ち上げ「休養」「疲労回復」の専門家として多くのアスリートやスポーツチーム、競技団体の競技力向上をめざした休養サポートを行う。

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