【監修】肩こりと目の疲れの関係性は?対策法や対策グッズも紹介

目の疲れを感じている人が、同時に肩こりを訴えるケースは珍しくありません。しかし目と肩は離れた場所にあるため、目の疲れと肩こりになぜ関係性があるのか疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

そこでこの記事では、目の疲れと肩こりの関係性について解説します。また目の疲れからくる肩こりの特徴や対策法、対策グッズについても紹介します。目の疲れと肩こりに悩む方の参考にしていただける記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

1.目の疲れにより肩こりが起きる人は多い

目の疲れを訴える人が、同時に肩こりにも悩んでいるケースは少なくありません。エーザイ株式会社が眼精疲労の人を対象に行った調査では、約半数が目の疲れと同時に肩こりも訴えているというデータが得られました。

またライオン株式会社が「コロナによる外出自粛生活で、最も疲れ・不調を感じることが増えた体の部位はどこか」というアンケートを行ったところ、最も多い回答は「目」で43.0%、続いて「肩」が31.1%でした。これらの調査結果から、目の疲れと肩こりには関係性があると考えられるのです。

2.目の疲れと肩こりの関係性

目と肩は離れた場所にあるのに、どうして目の疲れと肩こりには関係性があるのでしょうか?その答えは「自律神経の乱れ」にあります。

自律神経とは私たちの意志に関係なく、呼吸や心拍、消化、代謝などをコントロールする神経系のことです。自律神経には活動するときに働く「交感神経」と、休息やリラックスするときに働く「副交感神経」があり、二つがバランス良く働くことで私たちは健やかに過ごすことができます。

しかし不規則な生活やホルモンバランスの乱れ、強いストレスなどにより、このバランスは容易に崩れてしまいます。自律神経のバランスが崩れた体ではさまざまな不調が現れますが、目の疲れもその一つです。目の毛様体筋が緊張してピント調節がうまくできなくなることにより、疲れ目を引き起こしてしまうのです。

ピントが合わなくなって目が見えにくくなると、私たちの脳ではそのことをストレスに感じ、今度は肩周りの筋肉が緊張してこわばるようになります。すると痛みや張り、だるさといった肩こりの症状が現れてしまうのです。

3.目の疲れからくる肩こりの特徴

肩こりと一緒に「目や頭の痛み」「目やまぶたの違和感」がある場合、その肩こりは目の疲れにより引き起こされている可能性があります。

目や頭の痛みについては「目の奥が痛くないか」「こめかみを押したときに痛くないか」「頭痛がないか」をチェックしてみてください。目やまぶたの違和感については「目の奥が熱くないか」「目がチカチカしないか」「視界がぼやけることがないか」「目がよく乾燥しないか」「まぶたが重い感じがしないか」「まぶたがよく痙攣しないか」を確認してみましょう。

ただしこれらの症状は目の疲れではなく、何らかの病気により引き起こされることもあります。そのため当てはまるものがある場合には一度眼科を受診して、病気の可能性について診てもらうことが大切です。

4.目の疲れからくる肩こりの対策法

目の疲れを放置していると、肩こりの悪化や慢性化を引き起こしてしまう可能性があります。目の疲れを感じたら早めに対策しましょう。ここでは肩こりの原因となる疲れ目の対策法を紹介します。

4-1.ストレスをためない

ストレスにより自律神経のバランスが崩れると、毛様体筋が緊張して疲れ目を引き起こしてしまいます。そのためストレスをためないようにすることは、疲れ目対策の基本といえるのです。ストレスの解消法は人それぞれ違いますが、よくいわれるものには「趣味に没頭する」「運動をする」「仲のいい人に話をする」などがあります。またインターネットで「ストレス解消法」と検索するとさまざまなアイディアがヒットしますので、ご自分に合う方法を探してみましょう。

なお「睡眠の質を高める」こともストレスを解消する方法の一つです。質の高い睡眠をとると脳が休まって自律神経の働きが整うため、ストレスからの回復はもちろんストレスへの耐性向上も期待できます。RecoverySleepでは睡眠の質向上に役立つアイテムを多数取りそろえていますので、ぜひご活用いただき、睡眠の質向上を目指していただければ幸いです。

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4-2.スマホやパソコンを見る時間を減らす

スマホやパソコン画面を長時間見ると、ピントを合わせるために毛様体筋の緊張状態が続くため目が疲れやすくなります。また画面に集中してまばたきの回数が減ることも、目を乾燥させて疲れやすくする要因となります。そのためスマホやパソコンを見る時間を減らすことは、疲れ目対策として有効なのです。

仕事などで長時間画面を見なければいけないときは、1時間に1回、10分程度の休憩をはさみましょう。休憩中には目元を温めたり、目の疲れに効果的なストレッチやツボ押しをするのがおすすめです。目元を温める方法については「目元を温める」の章で、ストレッチ・ツボ押しの方法については「ストレッチやツボ押しをする」の章で、それぞれ詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

4-3.デスク環境を見直す

デスクワークでパソコンを見る人は、目からパソコンまでの距離と高さに注意しましょう。距離と高さが適切でないと、目が疲れるだけでなく姿勢も悪くなって肩こりを引き起こしてしまいます。目から画面までの適切な距離は40〜50cm、高さはモニターの上辺が目より数センチ高い状態といわれますので、調整してみてください。

お使いのパソコンや机だけで上手に調整できない場合には、ノートパソコンの高さを変えられるパソコンスタンドや、高さ調整できるイス、机そのものの高さを変えられる昇降デスクなどを使ってみるといいでしょう。

また画面が明るすぎると疲れ目の原因になり、逆に暗すぎると見えにくさから無意識のうちに画面に目を近づけようと前のめりになって、肩に負担がかかってしまいます。そのため画面の明るさを適切な状態に調整することも大切です。コピー用紙などの白い紙を画面に並べたとき一緒ぐらいになる明るさが適切な画面輝度といわれますので、試してみてください。

4-4.メガネやコンタクトの度数を合わせる

度が合わないメガネやコンタクトを使っていると、ピント調節をするために毛様体筋に負担がかかって目が疲れてしまいます。特に昔作ったメガネをずっとそのまま使っている人や、寿命が2〜3年と長いハードコンタクトレンズを使っている人は、今の視力と合わなくなっているかもしれません。

定期的に眼科を受診して視力を測ってもらい、今の視力に合うメガネやコンタクトを使うようにしましょう。

4-5.目元を温める

目元を温めて血行を促すと、緊張した毛様体筋が緩むため、目の疲れを軽減できます。1日の終わりには、ホットアイマスクや蒸しタオルを使って目元を温めましょう。蒸しタオルは、濡らして固く絞ったフェイスタオルを500Wの電子レンジに入れて1分程度加熱することで簡単に作ることができます。

またオフィスでデスクワークをしているときは、休憩時間に「パームアイ」という方法で目元を温めるのがおすすめです。パームアイとは、こすって温めた手のひらで両目を優しく覆い、手のひらの熱により目元を温める方法です。特別なグッズがなくても目元を温められますので、場所を選ばず取り組みやすいでしょう。

4-6.ストレッチやツボ押しをする

目のストレッチをすることや、目の疲れに効果的といわれるツボを押すことも、疲れ目対策として有効です。

目のストレッチとしては、近くのものと遠くのものに交互にピントを合わせる「遠近ピント合わせストレッチ」がおすすめです。まずペンを持って腕を伸ばし、ペン先を3秒見ます。次に窓の外の遠景に視線を移して3秒見ます。これを3セットほど繰り返して行うことで、緊張した毛様体筋がほぐれて、疲れ目を改善することが可能です。

疲れ目に効果的といわれるツボには「四白(シハク)」「瞳孔鬱(ドウシリョウ)」「太陽(タイヨウ」「晴明(セイメイ)」などがあります。それぞれの位置はネット検索すればすぐに出てきますのでチェックしてみてください。ツボ押しは強すぎず、弱すぎず、気持ちよく感じられる力加減で行いましょう。

4-7.目薬を使う

市販の目薬を使用することも、目の疲れを和らげる手軽な方法としておすすめです。市販の目薬にはいろいろなものがあるため、疲れ目の原因に合わせて選ぶことが大切になります。

例えばスマホやパソコンを見すぎて疲れ目が起きている場合には、目のピント調節をサポートしてくれる「ネオスチグミンメチル硫酸塩」という成分を含む目薬を選びましょう。ブルーライトによりダメージを受けた角膜を修復してくれる「アラントイン」や、目に栄養を与えて疲れを改善してくれる「タウリン」「ビタミンB6」などの成分が入ったものもおすすめですので、パッケージに記載されている成分表をチェックして選んでみてください。自分で選ぶのが不安な場合は、薬剤師さんに聞いてみると良いでしょう。

5.目の疲れからくる肩こりにはRecovery Sleepアイマスクを

目の疲れからくる肩こりにはRecovery Sleepアイマスクがおすすめです。

Recovery Sleepアイマスクは、長さ調整できるストラップにより目元にフィットさせられます。アイマスクと目元の間に隙間ができにくくしっかり遮光できるため、睡眠の質を高めて自律神経の働きを整え、疲れ目を予防できるでしょう。

また中綿には鉱石が練り込まれており、体熱を赤外線として輻射して温熱効果をもたらします。目元が温められることにより血行が促されるので、疲れ目の解消にも役立てていただけるはずです。

以下のリンクから商品の詳細をチェックしてみてください。

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まとめ

自律神経のバランスが崩れると、目の毛様体筋が緊張状態になって疲れ目が引き起こされます。そして疲れ目がストレスとなり、肩こりまでもが生じてしまうのです。

目の疲れからくる肩こりの主な症状は肩や首、背中の痛みですが、酷くなると頭痛や吐き気、不眠、食欲低下などの症状を併発することもあります。目の疲れを感じたら、早めに対策すべきです。今回紹介した内容を参考にして、疲れ目、そして肩こりを予防・改善しましょう。

 

この記事の監修者

休養 × 疲労回復の専門家
睡眠改善協議会 睡眠改善インストラクター
日本リカバリー研究所 所長

福田 英宏 (フクダ ヒデヒロ)

早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(修士)卒業後、㈱Recovery Adviserを立ち上げ「休養」「疲労回復」の専門家として多くのアスリートやスポーツチーム、競技団体の競技力向上をめざした休養サポートを行う。
早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(修士)卒業後、㈱Recovery Adviserを立ち上げ「休養」「疲労回復」の専門家として多くのアスリートやスポーツチーム、競技団体の競技力向上をめざした休養サポートを行う。

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