【監修】更年期はむくみが起きやすい?症状・原因・解消法を解説

顔や足が腫れる・短期間で急激に体重増加するなどの症状が起きる「むくみ」。45〜55歳くらいの年齢でむくみが起きた場合、更年期が原因になっているかもしれません。

更年期は、女性ホルモンバランスの乱れや筋肉量の減少により血流が低下して、むくみが起きやすくなる時期です。更年期のむくみの症状や原因を知り、適切な方法で対処していきましょう。

この記事では、更年期のむくみの症状・原因・解消法について解説しますので、参考にしてください。

1.更年期のむくみの症状

むくみの代表的な症状は「寝起きに顔やまぶたが腫れる」「夕方になると靴が履けなくなる」「指輪が抜けなくなる」「短期間で急激に体重増加する」などです。

中でも「夕方、足がパンパンに腫れて靴が履けなくなった」という経験をしたことがある方は多いかもしれません。

足はむくみが起きやすい部位です。実際に、株式会社フジ医療機器が20〜50代の働く女性を対象に「足がむくみやすいと感じるか」というアンケートを実施したところ「足のむくみを感じる」という回答が87%にものぼったそうです。

足のむくみは、すねを指で5秒間ほど押してへこませるという方法でセルフチェックできます。指を離しても10秒以上へこんだままの場合はむくみありと判断してください。

もしも、あなたが45〜55歳くらいの年齢で、上記に当てはまる場合、更年期によるむくみが起きているかもしれません。更年期のむくみの原因を知り、適切に対処していきましょう。

2.更年期のむくみの原因

むくみは、血流低下により、細胞間の水分が過剰になることで引き起こされます。

人の体の約60%は水分でできており、そのうち40%は細胞内にある「細胞内液」、残りの20%は細胞外にある「細胞外液」です。

細胞外液は、細胞間に15%・血管内に4%・リンパ管内などに1%の比率で存在しています。細胞外液には細胞や血管などを行き来して、細胞に栄養を送ったり老廃物を除去する働きがありますが、通常、上記の比率が崩れることはありません。

しかし、血流が低下すると、血管から細胞間へ流れ出る水分が多くなる、あるいは血管やリンパ管へ吸収される水分が減ってしまいます。そして、細胞間の水分比率が大きくなって、むくみとして現れてしまうのです。

更年期は、さまざまな要因により血流が低下しやすい時期です。そのため、細胞間の水分量が増えて、むくみも起きやすくなります。

更年期に血流を低下させる要因としては「女性ホルモンバランスの乱れ」や「加齢による筋肉量の減少」があげられます。それぞれについて引き続き紹介しますので、ご覧ください。

2-1.女性ホルモンバランスの乱れ

女性ホルモンバランスの乱れは、更年期に血流を低下させ、むくみを引き起こす原因の一つです。

更年期には、女性ホルモンである「エストロゲン」の分泌量が減少します。エストロゲンの減少により女性ホルモンのバランスが乱れた体では、同時に「自律神経」の働きも乱れてしまいます。

自律神経には血管の拡張・収縮をコントロールする働きがあるため、自律神経の働きが乱れた体では血流が低下し、むくみが起きやすくなるのです。

2-2.加齢による筋肉量の減少

更年期には加齢により筋肉量が減少しがちですが、このことも血流を低下させ、むくみを引き起こす原因になります。

足のふくらはぎの筋肉には、収縮するときに血管を圧迫して血液を押し上げる「筋ポンプ作用」という働きがあります。更年期にふくらはぎの筋肉量が減少すると、筋ポンプ作用も低下するため、血流が悪くなってむくみを引き起こす可能性が出てくるのです。

3.更年期のむくみの解消法

更年期のむくみの症状は、血流やナトリウムの排泄を促すことで解消できる可能性があります。引き続き、更年期のむくみの解消法についてお伝えしますので、参考にしてみてください。

3-1.体を温める

体を温めることは、血流を促してむくみを解消するのに効果的です。

冬にお風呂に入るときは、シャワーですませず湯船に浸かりましょう。寒い室内・外で過ごすときには、ネックウォーマー・アームウォーマー・靴下などを使って、首・手首・足首を温めるのもおすすめです。これらは「3首」と呼ばれ、体を効率的に温められる部位といわれています。

また、冬に体を温めるのと同様に、夏に体を冷やさないようにすることも大切です。クーラーの風向きを調節して冷風が直接体に当たらないようにする、外出時には膝掛けや羽織りものを持っていくなど、工夫しましょう。

3-2.マッサージ・ツボ押しする

マッサージやツボ押しにより血流を促すことも、むくみを解消するのに効果的です。

顔のむくみが気になる場合は、リンパの流れをよくする「リンパマッサージ」がおすすめです。顔の中心から外側に向かって優しく手でさすり、耳の後ろから首筋、さらに鎖骨に向かって指圧していきます。

足のむくみが気になる場合は、ツボ押しを試してみましょう。すね外側の膝と足首の中間にある「豊隆(ほうりゅう)というツボや、足の親指と人差し指の間をなぞり、指が骨にぶつかったところにある「太衝(たいしょう)」というツボなどが、むくみに効果的といわれます。

マッサージもツボ押しも、指の滑りをよくするため、乳液やクリームをつけて行うのが良いでしょう。

3-3.運動する

運動をすることも、むくみの解消に効果的です。心拍数が上昇したり筋肉が収縮することで、血流が良くなるからです。

運動は激しいものでなくても、軽く筋肉が動いたり心拍数が上昇する程度のものでかまいません。例えば、ウォーキングやヨガ、ラジオ体操などです。

もしも、忙しくて運動の時間をとるのが難しいという場合は「ながら運動」に取り組むのも良いでしょう。デスクワークをしながらかかとを上げ下げする、通勤途中の駅でエスカレーターではなく階段を使うなどであれば、普段の生活の中で無理なく取り組めるはずです。

3-4.むくみに効く食べ物を摂る

カリウムを多く含む食べ物を摂ることも、むくみの解消に有効です。カリウムには、水を溜め込む性質のある塩分(ナトリウム)の排泄を促す作用があるからです。ひじき・ほうれん草・アボカド・バナナなど、カリウムを多く含む食品はたくさんあるので、好みのものを探してみましょう。

また、塩分を控えることも、むくみの解消法としておすすめです。出汁や香辛料などを上手に使えば、塩分を抑えてもおいしく食べられる料理ができます。料理好きな方は、試してみてください。

3-5.病院を受診する

ここまでに紹介してきたように、むくみはセルフケアでも解消できる可能性があります。

しかし、いつまでもむくみが引かない場合や、痛み・熱感・呼吸困難などほかの症状をともなう場合は、別の病気が潜んでいるかもしれません。実際に、深部静脈血栓症・心不全・腎不全・肝不全・甲状腺機能低下症などの病気により、むくみが起きることもあります。

「たかがむくみ」と軽く考えず、不安な症状があるときは病院を受診することが大切です。原因によって専門科目は異なりますが、まずは近所の内科を受診してみましょう。

4.血流を促すRecovery Sleepのアイテム

いろいろなメーカーから、体を温めて血流を促してくれるアイテムが販売されています。これらのアイテムを活用することも、むくみを解消する方法としておすすめです。

ここでは、体を温めて血流を促すRecovery Sleepのアイテムを2つ紹介しますので、ご覧ください。

4-1.Recovery Sleep敷きパッド

特殊素材「Recovery Sleep」と「吸湿発熱素材」により、血行促進効果が期待できる敷きパッドです。

中綿に使用されている「Recovery Sleep綿」には自然の鉱石が練り込まれており、人体から放出される熱を赤外線として輻射して、体を内側から温めてくれます。また、表地にも吸湿発熱素材が使われており、体の外側からも温かさを得られます。

体の内と外、両方からのアプローチで、血流を促してくれるでしょう。

RecoverySleep敷きパッド

4-2.Re:luxneseルイボスティーベース

入眠を促すホルモンを増やすことができる、植物由来の「ラフマ」という成分が含まれた、ティーバックタイプのルイボスティーベースです。

Re:luxneseルイボスティーベースはお湯で抽出して、就寝前に飲むのがおすすめです。就寝前に飲むことにより、深い眠りを得られるのはもちろん、体が温まることによる血行促進効果も期待できます。

水分を摂るとむくむという説がありますが、これは間違いです。むしろ、適正な量の水分を摂ることで、血流が改善すれば、むくみを予防できる可能性があります。

体を温めることと、水分を摂ることの両方ができるRe:luxneseルイボスティーベースは、むくみ対策にも役立てていただけるでしょう。

Re:luxneseルイボスティーベース

まとめ

女性ホルモンのバランスが乱れやすく、筋肉量も減少しやすい更年期には、むくみが起きやすくなります。

むくみを解消するために一番大切なのは、血流を促すことです。血流を促す方法としては、体を温める・マッサージやツボ押しをする・運動をするなどがあげられますので、無理のない範囲で取り組んでみましょう。

むくみはセルフケアでも解消可能なことが多いです。しかし、背景に病気が潜んでいるケースもあり、そのようなケースでは病院での治療が必要になります。長引く場合やほかの症状をともなう場合など、少しでもおかしいと感じたら病院を受診することも大切です。

今回の記事を参考に、適切な方法で更年期のむくみに対処していきましょう。

 

この記事の監修者

休養 × 疲労回復の専門家
睡眠改善協議会 睡眠改善インストラクター
日本リカバリー研究所 所長

福田 英宏 (フクダ ヒデヒロ)

早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(修士)卒業後、㈱Recovery Adviserを立ち上げ「休養」「疲労回復」の専門家として多くのアスリートやスポーツチーム、競技団体の競技力向上をめざした休養サポートを行う。
早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(修士)卒業後、㈱Recovery Adviserを立ち上げ「休養」「疲労回復」の専門家として多くのアスリートやスポーツチーム、競技団体の競技力向上をめざした休養サポートを行う。

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