【監修】睡眠のゴールデンタイムとは?成長ホルモンと美容・回復の関係を解説
「睡眠のゴールデンタイム」という言葉を、どこかで耳にしたことがある方も多いかもしれません。
でも実際には、「いつがその時間なのか」「体にどんな影響があるのか」等、意外と知られていないものです。
この時間帯にしっかりと深い眠りがとれていないと、翌朝になっても疲れが抜けなかったり、肌の調子がいまひとつ整わなかったりすることもあります。
だからこそ、ゴールデンタイムをうまく味方につけて、質のよい睡眠をとることが大切になります。
この記事では、睡眠のゴールデンタイムとは何か、そしてその時間をどう過ごせばより良い眠りにつながるのかを、わかりやすくまとめました。
眠りの質を見直したい方にとって、ちょっとしたヒントになれば幸いです。
目次
1.睡眠のゴールデンタイムとは?
「ゴールデンタイム」とは、眠っている間に成長ホルモンの分泌がもっとも活発になる時間帯のことを指します。この時間に深くしっかりと眠れていると、そうでない場合に比べて、肌の調子が整いやすくなったり、疲れが残りにくくなったりと、体の変化を実感しやすくなります。
逆に、眠りが浅かったり夜更かしが続いたりすると、肌荒れがなかなか治らなかったり、朝起きたときに疲れが抜けていなかったりと、じわじわと不調が積み重なってしまうことがあります。
まだピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。このあとの章では、ゴールデンタイムが体に与える影響や、睡眠の質を高めるための具体的な工夫について、わかりやすくご紹介していきます。
2.睡眠のゴールデンタイムっていつ?
成長ホルモンは、私たちの身体の中で重要な役割を担っています。子どもの成長だけでなく、大人にとっても「細胞の修復」「新陳代謝の促進」「疲労回復」「免疫力の維持」などに深く関与しているホルモンです。
特に、肌のターンオーバーや筋肉の再生、脂肪の代謝など、美容や健康に直結する機能に大きく影響します。このホルモンがきちんと分泌される睡眠時間を確保できていれば、翌朝の肌のハリやコンディションにも変化が見られるかもしれません。
3.睡眠のゴールデンタイムは人によって異なる
睡眠の「ゴールデンタイム」は、実は人によって少しずつ異なります。
仕事や生活のリズムが日によって変わる人、夜勤がある人は、毎日同じ時間に眠ることが難しいため、眠りのタイミングもばらつきやすいのです。
ただし、どんな時間に眠るとしても、浅い眠りや途中で目が覚めてしまうような状態では、休息の効果が体全体に届きにくくなってしまいます。
大切なのは、「何時に寝るか」よりも「どのような睡眠をとっているか」。つまり、時間そのものよりも質のほうが鍵になるのです。
とはいえ、できるだけ早めの就寝を心がけるに越したことはありません。
あまりにも夜更かしが続いたり、昼夜が逆転するような生活を続けていると、体内のリズムが乱れ、疲れがとれにくくなってしまいます。
無理のない範囲で、夜10〜11時くらいには布団に入るようにしておくと、体内時計が整いやすくなり、成長ホルモンの分泌もスムーズに進むため、疲労回復や肌の再生といった体のメンテナンスがより効果的に行われやすくなります。
4.睡眠のゴールデンタイムが身体に与える影響
ゴールデンタイムに質の高い睡眠がとれていると、身体に良い影響を与えられます。どのような良い影響があるのかをチェックして、ゴールデンタイムに質の高い睡眠をとれるように、こころがけましょう。ここからは、睡眠のゴールデンタイムが身体に与える影響について解説してまいります。
4-1.肌の調子を整える
眠っている間に分泌される成長ホルモンは、肌の修復や再生を支えてくれる、大事な存在です。
いわゆる「ゴールデンタイム」と呼ばれる時間帯にしっかりと眠れていると、肌の調子が落ち着いたり、朝の目覚めがいつもより良いはずです。思い当たる感覚がある方もいるのではないでしょうか。
反対に、眠りが浅かったり、夜更かしが続いていたりすると、「肌荒れがなかなか引かない」、「なんとなく体が重い」など、小さな不調が続くこともあります。
成長ホルモンは、肌のターンオーバーだけでなく、骨や筋肉の回復にも関わっています。子どもの成長期に欠かせないものと思われがちですが、大人の体にとっても、日々のコンディションを支えてくれている存在です。とはいえ、年齢とともに少しずつ分泌量が減っていくため、眠りの質に気を配ることが、肌や体調のベースを整えるうえでも、ますます大切になってきます。
それから、もうひとつ忘れてはいけないのが「メラトニン」というホルモンです。夜になると自然に分泌されて、体を眠りへと導いてくれますが、実は強い抗酸化作用もあるとされています。紫外線やストレスで増えすぎた活性酸素を抑えてくれる働きがあり、肌の老化を防ぐうえでも見逃せません。
ぐっすり眠れた翌朝、肌がしっとりしていたり、化粧のノリがよかったりすることがあります。
そのような変化の背景には、肌の内側で「セラミド」と呼ばれる成分がしっかりとつくられていることが関係しています。セラミドは、外部の刺激や乾燥から肌を守る“バリア”のような役割を担っており、睡眠中にその働きが整えられていきます。質のよい睡眠をとることで、セラミドの生成が促され、肌本来のうるおいや健やかさが保たれるのです。
高価なスキンケアを揃えるのも、もちろんいいことです。しかし、それ以上に効いてくるのが、夜の過ごし方であると言えます。肌を整えるために、毎晩の睡眠をほんの少しだけ大切にすること、それがいちばんの近道なのかもしれません。
4-2.疲労回復・免疫力の向上
眠っている間、私たちの体はただ休んでいるだけではありません。睡眠中に、成長ホルモンが分泌されて、日中の活動で傷ついた細胞を修復してくれています。
眠りと免疫の働きは密接に結びついています。たとえば、風邪をひきやすい時期でも、良質な睡眠がとれていると免疫力が高まり、症状が軽かったり回復が早まることがあります。
もうひとつ、眠りの質を左右する要素として、自律神経の切り替えがあります。一日中働いていた交感神経から、副交感神経へうまくバトンが渡されると、心も体も緩みやすくなり、自然と深い眠りにつく事ができます。その“深さ”がしっかり保たれていると、成長ホルモンの働きも高まり、細胞の修復もスムーズに進むのです。長く眠るよりも、どれだけ深く眠れるか、体を立て直すうえでは睡眠の深さも重要です。
4-3.健康的な髪を保つ
夜の深い時間帯にぐっすり眠れていると、心身にさまざまな良い変化が生まれますが、髪や頭皮にとってもそれは同じです。「ゴールデンタイム」と呼ばれる時間にしっかり休めていると、体内で分泌されるストレスホルモン、コルチゾールの量が自然と整ってくると言われています。
コルチゾールは、少量であれば体に必要なホルモンですが、長く分泌が続いたり、過剰な状態が続くと、髪や頭皮にとっては負担になることもあります。その理由のひとつが、血流の低下です。コルチゾールの分泌が多い状態では、血管が収縮しやすくなり、頭皮に十分な血液や栄養が届きにくくなります。血流が滞れば、髪を育てる毛母細胞の働きも弱まりやすく、髪の成長サイクルが乱れてしまうのです。
また、コルチゾールが長期間高い状態にあると、炎症反応や皮脂分泌のバランスも崩れやすくなります。その結果、頭皮が乾燥したり、逆に皮脂が過剰に出たりして、フケやかゆみ、炎症といったトラブルにつながることもあります。
毛根では、健康な髪を生み出すための準備が、眠っているあいだに静かに進められています。
だからこそ、傷んだ髪をいたわるにも、まずは「よく眠ること」。髪のケアというと、どうしてもシャンプーやトリートメントばかりに目が向きがちですが、睡眠習慣を見直してみることも大切です。
4-4.太りにくくやせやすい身体に
夜の深い眠りは、心や肌だけでなく、体の代謝にもそっと働きかけてくれます。いわゆる“ゴールデンタイム”と呼ばれる時間にしっかり休めていると、体の中では成長ホルモンが静かに分泌されはじめます。
このホルモンには、日中に使った筋肉や組織を整え、回復させる役割がありますが、その過程で余分な脂肪を分解し、エネルギーとして活用する働きもあると言われています。ただ眠るだけで、結果として、代謝が整い、体が太りにくい方向へと少しずつ変わっていきます。睡眠が持つ力の大きさは、なかなか侮れません。
また、ストレスが続いたり、眠りが浅くなったりすると、「コルチゾール」というホルモンが必要以上に分泌されやすくなります。前章でも少し触れましたが、このコルチゾール、もともとは血糖値を安定させたり、炎症を抑えたりと、体にとって必要な働きをしてくれるものです。
しかし、長く高い状態が続くと、話は変わってきます。コルチゾールの過剰分泌によって血糖値が急激に上下すると、脳はそれを補おうとして「エネルギーが足りない」と判断し、甘いものや脂っこいものを欲するようになります。つまり、体内のバランスを整えようとする反応が、結果として“食欲の乱れ”という形で表れるのです。
たとえば、朝から妙にお腹が空いたり、特に理由もないのについ間食をしてしまったりするとき。もしかしたら、それは睡眠不足が続いて、コルチゾールの分泌が高い状態になっているサインかもしれません。
5.睡眠のゴールデンタイムの効果を発揮!質の高い睡眠をとる方法
ゴールデンタイムの恩恵をしっかり受け取るには、ただ長く眠ればいいというわけではありません。
大切なのは、どれだけ深く、どれだけ心地よく眠れているかということです。眠りの質が整っていれば、体の回復力やホルモンの働きも自然と本来のリズムに戻っていきます。
では、どうすれば“質のいい眠り”が手に入るのでしょうか。ここからは、眠りの環境や過ごし方に目を向けながら、すぐに取り入れられる工夫をご紹介します。
5-1.適度に運動する
質のいい眠りを手に入れるには、日々の過ごし方が影響してきます。なかでも「運動」は、睡眠と深くつながっている大切な習慣のひとつです。
軽い運動を日常に取り入れることで、体の緊張がほぐれたり、日中に溜まったストレスや不安が和らいだりします。運動で一時的に上がった体温が、時間をかけてゆっくり下がっていく過程で体が「眠る準備ができた」と感じ、スムーズに眠りにつくことができるようになります。
ただし、気をつけたいのは運動のタイミングです。眠る直前に激しく体を動かしてしまうと、神経が刺激されて、かえって目が冴えてしまうこともあります。もし運動を取り入れるなら、目安としては眠る3時間ほど前までに済ませておくと安心です。
自分のペースで、無理のない範囲から。少しずつ整えていくことで、眠りの質も変わってくるはずです。
5-2.睡眠前にカフェインやアルコールを控える
眠る前に飲むものによって睡眠の質に差が出ることがあります。とくに気をつけたいのが、カフェインとアルコールです。
カフェインはご存じのとおり、目を覚ますための頼れる存在ですが、夜になるとその作用が思わぬかたちで残ってしまうことも。体に入ると、眠気を引き起こすはずの神経伝達物質の働きを妨げてしまい、自然な眠りの流れに入りにくくなってしまいます。夕方以降のコーヒーや紅茶、エナジードリンクなどは、知らず知らずのうちに眠りを遠ざけている可能性もあるのです。
アルコール摂取後はリラックスした気分になることもありますが、それが本当に“よい眠り”かというと、そうではありません。入眠がスムーズになったとしても、途中で何度も目が覚めたり、眠りが浅くなったりと、夜の睡眠のリズムが乱れてしまう恐れがあります。利尿作用でトイレが近くなるのも、途中で起きてしまう要因のひとつです。
だからといって、完全にやめなくては…と身構える必要はありません。大切なのはタイミングです。どうしても飲みたい日には、なるべく早い時間帯に済ませておくだけでも、眠りに与える影響はぐっと少なくなります。
5-3.眠りやすい睡眠環境をつくる
眠りやすい環境を整えることは、思っている以上に大切です。
とくに気にしたいのが、寝室の温度です。ほんの少し暑い、あるいは寒いだけでも、体は休息モードに切り替わりません。快適と感じる温度には個人差がありますが、一般的には16〜20℃くらいがちょうどよいとされています。布団の中の温度(寝床内)は、32〜34℃前後が理想的で、自分にとって”ちょうどいい”と感じる室温で眠りにつくことが大事です。
音も、意外と眠りに影響するもののひとつです。静かな方が落ち着く人もいれば、無音だとなんだかそわそわしてしまうという人もいると思います。そんなときには、川のせせらぎや雨音、風の音のような自然の音を、静かに流してみてください。耳にやさしく、心をゆるめてくれるだけでなく、外の小さな物音をやわらげてくれる役割もあります。
そしてもうひとつ。香りの力も、眠りにはとても心強い味方です。ラベンダーやベルガモットのようなやさしい香りは、気持ちを静めてくれる作用があるとされています。アロマディフューザーを使わなくても、精油を一滴たらしたハンカチを枕元に置くだけでも充分です。
5-4.身体に合う寝具を選ぶ
自分の体に合った寝具を使うことは大切です。
朝起きたときに首や肩がこっていたり、なんだか腰が重いと感じるようなら、それは寝具が合っていないサインかもしれません。
睡眠中、私たちの体は何時間も同じ姿勢で横たわっています。だからこそ、枕やマットレスが体に無理なくフィットしているかどうかが、眠りの深さや翌日の目覚めの良さに影響してくるのです。
たとえば、枕は高すぎても低すぎても首に負担がかかりやすくなります。
掛け布団も、重さがストレスになることがありますし、素材によっては暑すぎたり、逆に冷えすぎたりすることもあります。
最近では、ひんやりと感じる冷感タイプの寝具や、自分の好みに合わせて高さを調整できる枕など、選択肢が増えてきました。
見た目や値段だけで選ぶのではなく、自分の体にとってどうか、眠る時間がどう変わるか -そんな視点をもって選んでみると、夜の過ごし方が変わってくるでしょう。
6.睡眠のゴールデンタイムの効果を得るためにもRecovery Sleepの寝具を検討しよう
これまで見てきたように、「ゴールデンタイム」と呼ばれる夜の深い眠りの時間を充実させるためには、体に合った寝具を選ぶこともひとつのポイントになります。もし、今使っている枕やマットレスがしっくりこないと感じているなら、思い切って見直してみるのも悪くないかもしれません。
眠りの質をもう少し整えたいと感じている方におすすめしたいのが、「Recovery Sleep」の敷きパッドです。このパッドには、鉱石を練り込んだ特殊な繊維が使われていて、寝ている間に体から出る熱を赤外線としてやわらかく跳ね返してくれる仕組みになっています。その温熱効果によって、血行が促され、日中の疲れが少しずつほぐれていく感覚が得られるでしょう。
今使っているベッドの上に敷くだけで使えるので、特別な準備は必要ありません。素材は綿100%、肌ざわりはさらりとしていて、蒸れにくく、季節を問わず快適に使えるのも嬉しいところです。洗濯機で丸ごと洗えるため、清潔に保ちやすく、日々のお手入れも手間がかかりません。
「眠っているはずなのに、なぜか疲れが残っている」「夜中に何度も目が覚めてしまう」と感じている方は、一度試してみる価値があるかもしれません。
まとめ
「ゴールデンタイム=22時から2時」という固定概念は、科学的には古い考え方かもしれませんが、重要なのは“何時に寝るか”よりも“寝入りの深さ”を意識した睡眠を確保することです。
美容や健康、仕事の集中力等、すべては「良い眠り」から始まります。今日からできる生活習慣と、睡眠環境の見直しを積み重ねることで、毎日のコンディションが大きく変わっていくはずです。
深い眠りを味方につけて、明日をもっと軽やかに。RecoverySleepと一緒に、快眠のある暮らしを始めてみませんか?