【監修】年末年始の生活リズムリセット術:寝正月から抜け出す快眠習慣
年末年始は、いつもより夜更かしや飲食の機会が増え、つい“寝正月”になってしまうという方も多いのではないでしょうか。気づけば昼夜逆転、仕事始めには「朝がつらい」、「体が重い」、「やる気が出ない」、そんなリズムの乱れが心身に影響を与えてしまいます。
本記事では、年末年始に乱れた生活リズムと睡眠のリセット術をわかりやすく解説します。
目次
1.年末年始に生活リズムが崩れるのはなぜ?
年末年始は、一年の疲れを癒やすための貴重な休暇期間です。
しかしその一方で、普段とは異なる生活パターンになりやすく、体内時計が乱れやすい時期でもあります。夜更かしや寝坊、食べすぎといった小さな習慣の変化が積み重なることで、気づかないうちに生活のリズムがずれてしまうのです。
1-1.忘年会や深夜の年越しによる夜更かし
年末は仕事納めや忘年会などで夜の予定が増え、いつもより遅い時間まで起きていることが多くなります。
さらに、大みそかの年越しイベントやテレビ番組を見ながら、「あと少しだけ…。」と夜更かしを続けてしまうことも少なくありません。
このような夜型の生活が続くと、眠りを促すホルモンであるメラトニンの分泌タイミングが遅れやすくなり、入眠が難しくなります。
メラトニンは夜に暗くなることで自然に分泌されるため、深夜まで明るい照明やスマートフォンの光を浴びていると、その分泌が抑えられてしまいます。結果として、眠気が訪れる時間が1〜2時間遅くなり、翌朝の起床がつらくなるのです。
1-2.お正月の寝坊と不規則な生活
夜更かしが続くと、朝起きる時間も自然と遅くなります。
朝に太陽光を浴びることは、体内時計をリセットするうえで非常に重要ですが、起床が遅れることでそのタイミングを逃してしまいます。
体内時計がずれると、夜になっても眠気がこない、日中にだるさを感じるといったリズムの乱れが生じやすくなります。
お正月休みの間に、昼夜逆転に近い生活になってしまう人も少なくありません。これが定着すると、仕事始めの朝にスムーズに体が動かず、集中力ややる気の低下を感じやすくなります。
本来、年末年始は心身を整えるための期間ですが、不規則な生活や睡眠習慣が続くことで、かえって疲労を溜めてしまうこともあるので注意が必要です。
1-3.暴飲暴食や運動不足による自律神経の乱れ
おせち料理やお餅などのごちそうを囲む機会が増える年末年始は、つい食べ過ぎたり飲み過ぎたりしてしまいがちです。その結果、食事量やアルコールの摂取量が増えることで胃腸に負担がかかり、消化機能の低下を招くことがあります。
このような消化器の不調は自律神経の働きにも影響し、体をうまく休息モードに切り替えにくくなります。
さらに、自律神経は、体のリズムや状態を整えるうえで大切な役割を担っています。そのため、自律神経のバランスが乱れると夜になっても体が十分にリラックスできず、寝つきが悪くなる場合があります。
また、寒さや天候の影響で外出の機会が減り、運動量が少なくなることもリズムの乱れを助長します。体を動かす機会が減ると、日中のエネルギー消費や体温の変化が小さくなり、夜、眠気がスムーズに訪れにくくなる傾向があります。このように、暴飲暴食や運動不足が続くことで、自律神経や体温リズムの働きが乱れ、寝つきやすさに影響することもあります。
加えて、夜更かしや寝坊、太陽光を浴びる機会の減少といったほかの要因が重なると、体内時計のずれが一層大きくなります。その結果、年明けにはだるさや倦怠感、やる気の低下を感じる人が増えます。せっかくの休暇で体を休めたつもりでも、生活リズムの乱れによって疲れが抜けにくい状態になってしまうのです。
2.乱れた体内時計がもたらす冬の不調とは
年末年始に生活リズムが乱れると、体内時計の働きも影響を受けます。
体内時計とは、約24時間の周期で睡眠・覚醒、体温、ホルモン分泌、代謝などを調整している生体リズムのことです。この仕組みが正常に働くことで、朝は自然に目が覚め、夜には眠気が訪れるというリズムが保たれます。
しかし、夜更かしや朝寝坊の習慣が続くと、脳の中枢にある「体内時計(視交叉上核)」が後ろ倒しになり、全身のリズムがずれてしまいます。体内時計は全身の臓器や細胞にも存在しており、睡眠リズムだけでなく消化や代謝、免疫の働きにも関わっています。
そのため、リズムの乱れは「眠れない」「起きられない」という状態だけでなく、体全体の調子に影響を及ぼすのです。
※視交叉上核(しこうさじょうかく)…視床下部に位置する神経核。網膜からの光刺激を受け取り、体内時計(概日リズム)を制御する中枢として働く。睡眠・覚醒、体温、ホルモン分泌などの生理的リズムを調整する役割をもつ。
2-1.睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌遅れ
特に冬は日照時間が短く、朝に太陽光を浴びる機会が減ることで体内時計が整いにくくなります。太陽光は、体内時計をリセットするための朝のスイッチの役割を果たしています。朝に光を浴びると、脳は、メラトニンの分泌を止めて活動を始めるように指令を出し、約14〜16時間後に再び分泌を促すリズムが作られます。
しかし、朝の光が不足するとこのリズムが後ろ倒しになり、夜になってもメラトニンが十分に分泌されません。その結果、入眠が遅れ、睡眠の深さも浅くなりやすくなってしまいます。
2-2.自律神経の切り替え不全
体内時計の乱れは、自律神経のバランスにも影響します。昼に活発に働く交感神経と、夜に優位になる副交感神経の切り替えがスムーズにいかなくなると、体が常に緊張状態に近いままになります。この状態が続くと、血流が滞りやすくなり、肩こりや冷え、頭痛といった身体的不調を感じやすくなります。
また、リラックスできないまま眠りにつくことで、睡眠の質が下がり、翌日の疲労感が抜けにくくなることもあります。
2-3.気分の落ち込みや集中力の低下
日照時間の減少によってセロトニン(心の安定を保つ神経伝達物質)の分泌が減少しやすくなることも、冬に特有の特徴です。
セロトニンは、朝の光を浴びることで活性化し、夜にはメラトニンの材料として使われます。つまり、朝の光不足はセロトニンとメラトニンの両方に影響し、結果として「気分が沈みやすい」、「やる気が出ない」「集中できない」といった精神的な不調を引き起こすことがあります。
このような状態が続くと、「冬季うつ」や「社会的ジェットラグ」と呼ばれる軽度の季節性不調につながる場合もあります。
※冬季うつ(とうきうつ)…主に秋から冬にかけて発症する季節性のうつ状態。日照時間の減少による体内時計やホルモン分泌の乱れが関与するとされる。気分の落ち込みや過眠、過食、意欲の低下などが特徴で、春になると自然に回復する傾向がある。
※社会的ジェットラグ…仕事や学校などの社会的スケジュールと、個人の体内時計とのずれによって生じる生活リズムの乱れ。休日の寝だめや夜更かしによって平日との睡眠時間がずれることで、時差ぼけに似た倦怠感や集中力の低下を引き起こす。
2-4.冬に感じる不調の正体
体内時計が乱れ、自律神経やホルモンバランスが不安定になることで、冬は「よく眠れない」「朝がつらい」「頭が重い」といった不調を感じやすくなります。これらは明確な病気ではないものの、毎日の生活に少しずつ影響を及ぼします。特に、長期休暇後に仕事や家事を再開するときには、生活リズムのずれが疲労感として表れやすく、回復にも時間がかかる傾向があります。このように、年末年始の乱れは単なる生活習慣の問題にとどまらず、睡眠・自律神経・ホルモン分泌のすべてに関わる生理的な変化を引き起こします。だからこそ、年明けに向けて体内時計を整え、少しずつリズムを取り戻すことが大切です。
3.年明けから始めるリズム回復の5つのステップ
年末年始に崩れた生活リズムは、少しずつ整えることで回復させることができます。
体内時計は毎日リセットされる仕組みを持っており、朝の光や食事、運動、入浴などの刺激によって再調整されます。焦らずに、1日ごとの習慣を意識することが、体のリズムを取り戻すための第一歩です。
ここでは、無理なく続けられる5つの方法を紹介します。
3-1.朝に太陽光を浴びて体内時計を整える
朝の過ごし方は、その日のリズムを決める基礎になります。
起きたらすぐにカーテンを開けて、太陽の光を取り込むことが大切です。光を浴びることで脳が朝を認識し、活動を促す神経が働き始めます。同時に、眠りに関わるホルモンであるメラトニンの分泌が止まり、体が自然に目覚めていきます。
冬は日照時間が短いため、曇りの日でもできるだけ窓辺に立ち、外の光を浴びるように意識しましょう。朝の光を取り入れることが、1日のリズムを整えるうえで最も効果的です。
3-2.朝食をとって体を活動モードに切り替える
朝食をとることは、体内時計を再び動かす合図になります。
食事によって血糖値が上がるとエネルギー代謝が活発になり、体が自然に活動の準備を始めます。
たんぱく質やビタミンB群を多く含む食材(卵、魚、納豆、ヨーグルトなど)は、脳や神経の働きを整え、日中の集中力を高めるのに役立ちます。
朝食を抜くと体温や代謝の上昇が遅れ、結果として眠気やだるさが残ることがあります。
起床後1時間以内に軽めでも良いので食事をとり、水分を補給して体を目覚めさせましょう。
3-3.昼に軽い運動をして体温変化のリズムを取り戻す
日中に体を動かすことは、夜の眠りを深めるために効果的です。人の体温は、日中に上昇し、夜に下がるというリズムを持っています。この変化が睡眠の質を支えていますが、運動不足が続くと体温の変動が小さくなり、入眠しにくくなる傾向があります。仕事の合間に10分ほど歩いたり、エスカレーターではなく階段を使ったりするだけでも十分です。筋肉を動かすことで血流が良くなり、体温が一時的に上がります。その後の体温低下が眠気につながり、夜に自然と眠りやすくなります。これらの理由から、昼間の適度な運動は、夜の深い眠りにつながる重要な要素といえます。
3-4.夜は照明とデジタル機器の光を控えて休息を整える
夜の過ごし方も、睡眠の質に大きく関わります。
強い光を浴び続けると、体が昼間だと勘違いしてしまい、眠りを促すホルモンの分泌が遅れます。帰宅後は照明を少し落とし、明るすぎない環境で過ごすようにしましょう。
また、スマートフォンやパソコンの画面に含まれるブルーライトは、体内時計の調整を妨げることが知られています。就寝の1時間前を目安にデジタル機器の使用を控えることが望ましいです。夜の入浴も体を整えるのに効果的です。38〜40度のぬるめのお湯に10〜15分浸かると、体温がいったん上がり、その後ゆるやかに下がることで眠気が起こりやすくなります。入浴後は体を冷やさないようにして、静かな時間を過ごすことで、心身が休息の状態に近づいていきます。
3-5.毎晩同じ時間に眠る習慣を続ける
眠る時間を一定に保つことは、体内時計を安定させるために欠かせません。
就寝時刻が日によってばらつくと、体のリズムが再調整しにくくなり、翌朝の目覚めにも影響します。眠れない日があっても、毎晩同じ時間にベッドに入ることを続けることが大切です。習慣が定着すると、体がその時間を就寝のタイミングとして覚え、自然に眠気が訪れるようになります。寝る前にストレッチや深呼吸を行うことで、心身を落ち着かせて入眠しやすい状態をつくることができます。
4.整う眠りをつくる快眠サポートアイテム
生活リズムを整えるうえでは、夜の過ごし方や眠る環境づくりも欠かせません。
特に冬は気温の低下によって体が冷えやすく、寝つきに時間がかかったり、夜中に目が覚めやすくなったりする人が増えます。
体温リズムの乱れは眠りの質を下げる原因の一つであり、心身がしっかりと休息するためには、体を温かく保ちながらリラックスできる環境を整えることが大切です。
Recovery Sleepのアイテムは、こうした冬の睡眠の悩みに寄り添い、心地よい眠りをサポートするために開発されています。
ここでは、快眠習慣の形成に役立つ代表的な2つのアイテムを紹介します。
4-1.Recovery Sleepナイトウェア
Recovery Sleepナイトウェアは、一般医療機器として届出をしている機能性ナイトウェアです。特殊な繊維が体の熱を遠赤外線として輻射し、着用中に血行を促進します。これにより、筋肉のハリ・コリを軽減してくれます。さらに、血行がよくなることで疲労回復をサポートし、寝起きのコンディションも整えやすくなります。
さらに、M3 LABOによる寝返り解析をもとに設計されており、寝姿勢による圧迫を減らしながら、自然に寝返りが打てる構造になっています。肌ざわりがよく、締め付け感を抑えた快適な着心地で、長時間の着用にも適しています。
就寝時はもちろん、自宅でのくつろぎ時間にも使いやすく、日々の疲労回復をサポートするアイテムとしておすすめです。
Recovery Sleep ナイトウェア(上下セット)長袖
Recovery Sleep ナイトウェア(上下セット)半袖
4-2.Recovery Sleep メディカルサロンピロー Special Edition
「Recovery Sleep メディカルサロンピロー Special Edition」は、管理医療機器として認証された磁気枕で、首から肩にかけての自然なカーブを支え、眠っている間の姿勢を安定させるように設計されています。
仰向け寝でも横向き寝でもフィットしやすく、最大190ミリテスラの永久磁石が首から肩の血行を促進し、こりや重さをやわらげます。
内部には薄型ネオジム磁石が18個配置され、首から肩を包み込むようにサポートします。磁力による血流促進と、通気性の高いソフトエアーパイプ素材による快適な寝心地が両立されています。中央のくぼみが頭部をやさしく支える「ソフトネックフィット設計」により、頸椎の自然なラインを保ち、首や肩への負担を軽減します。
横向き寝にも対応したサイド構造で、肩と首の隙間を埋めて安定させ、耳にかかる圧力を軽減するイヤーフィットポケットも備えています。
また、6つのポケットで高さを細かく調整できるため、体格や寝具に合わせて最適な寝姿勢を作ることができます。
カバーも本体も洗濯可能で、清潔に保ちやすい点も特徴です。
デスクワークやスマートフォンの使用などで肩や首にこりを感じる人にとって、毎日の睡眠からケアできる実用的なアイテムです。
Recovery Sleep メディカルサロンピロー Special Edition
まとめ|寝正月から“整う眠り”でリスタートを
年末年始は、心と体を休める大切な時期ですが、夜更かしや寝坊、食生活の乱れが続くと、体内時計がずれてしまうことがあります。
生活リズムの乱れは、眠りの質だけでなく、日中の集中力や気分の安定にも影響します。
しかし、体内時計は日々の小さな工夫によって、少しずつ整えることができます。
朝の光を浴びること、バランスの取れた朝食をとること、日中に体を動かすこと、夜は照明を落として静かに過ごすこと。
これらの習慣を積み重ねることで、心身のリズムは再び安定し、冬の不調も和らいでいきます。
無理に一気に戻そうとせず、1週間ほどかけて段階的に整えることが、快適な眠りを取り戻す近道です。
さらに、寒い季節は眠る環境を整えることも大切です。
Recovery Sleepのリカバリーウェアは、血行促進作用のある一般医療機器で、快適な着心地が特徴です。年のはじまりに、まずは眠りを整えることから生活をリセットしてみてはいかがでしょうか。
リズムが整うことで、心にも余裕が生まれ、毎日のパフォーマンスが自然と高まっていきます。


