【監修】枕のダニ対策・予防法は?繁殖原因や症状も解説

顔や頭がかゆくなる、鼻水やくしゃみが多くなるなどの症状が出た場合、枕のダニが原因になっているかもしれません。

枕はダニが繁殖しやすい場所の一つです。
しかし、枕のダニ対策・予防法に関する情報を目にする機会は少なく、どのように対処すれば良いかわからない方も多いでしょう。

そこで、この記事では、枕のダニ対策・予防法について徹底的に解説します。
「洗える枕」と「洗えない枕」にわけてお伝えしますので、枕を痛めずに行えるはずです。参考にしてください。

1.枕にダニが繁殖する原因

そもそも、なぜ、ダニは枕に繁殖するのでしょうか。

それは、枕が「ダニの繁殖に適した環境」になりやすいからです。

枕に繁殖することが多いのは「ヒョウヒダニ(チリダニ)」ですが、ヒョウヒダニの繁殖には「餌」「温度」「湿度」が関係してきます。
そして、枕はこの3つの要素が、ヒョウヒダニの繁殖に適した状態になりやすいのです。

まず、餌についてですが、ヒョウヒダニは人間の髪の毛やフケ、皮脂などを餌とします。
頭や顔が接する枕にはこれらが付着しやすく、ヒョウヒダニにとって格好の餌場となります。

次に、温度ですが、ヒョウヒダニには温度20〜30℃の環境を好むという特徴があります。
一方、人間が快適と感じる気温は18〜28℃と、ヒョウヒダニが好む温度とほぼ同じです。
私たちが、寝室を快適に眠ることのできる温度に調節すると、ダニが繁殖しやすくなってしまうわけです。

さらに、ヒョウヒダニは、湿度60%以上の多湿な環境を好むことでも知られています。
人間は寝ている間にたくさんの汗をかくため、枕には湿気が溜まりやすくなります。
枕は、ダニの好む多湿という条件も満たしやすいのです。

このように、注意しないと枕はすぐにダニが繁殖しやすい環境になってしまいます。
上記の3要素をできるだけ満たさないよう、対策していくことが大切です。

2.枕にダニが繁殖すると起こる症状

枕のダニによる症状には「ダニに噛まれることで起こるもの」と「ダニの死骸や糞により起こるもの」の2つがあります。

ヒョウヒダニは人を噛むことのないダニです。
しかし、ヒョウヒダニが繁殖すると、ヒョウヒダニを餌とする「ツメダニ」も増えてしまいます。

ツメダニは人を噛むことで知られ、噛まれた部位にはかゆみや発疹が生じます。
顔や頭にこれらの症状が起きた場合は、枕に繁殖したダニが原因かもしれません。

枕のダニによる健康被害は、噛まれることだけではありません。
ダニの死骸や糞を吸い込むことにより、気管支喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を起こす可能性があります。

特に、枕は鼻や口に近い場所にあるため、注意が必要です。
生きているダニだけでなく、死骸や糞を除去することにも目を向けて対策しましょう。

3.洗える枕のダニ対策・予防法

ダニによる健康被害を防ぐため、枕のダニ対策・予防に取り組みましょう。

枕には、パイプ枕やポリエステル枕などの洗えるものと、そば殻枕や羽毛枕などの洗えないものがあります。
洗える枕と洗えない枕では、ダニ対策・予防法が異なりますので、事前に洗濯表示タグなどで確認しておいてください。

ここでは、まず、洗える枕のダニ対策・予防法について見ていきましょう。

3-1.60℃以上の温水で洗濯する

洗える枕のダニを死滅させるには、60℃以上の温水で洗濯するのが効果的です。

ダニの高温抵抗性について、日革研究所が興味深い実験を行いました。
60℃に温めておいた培地にヒョウヒダニを放ち、死滅までの時間を調べるというものです。
結果、ヒョウヒダニは15分以内に全て死滅しました。

洗濯機の中には、60℃の温水洗浄に対応しているものもあります。そうしたものを使えば、枕のダニ対策・予防に有効でしょう。

自宅に温水対応の洗濯機がある場合は、試してみてください。

3-2.水洗いする

ダニの死骸や糞は水に溶けやすいため、水洗いするだけでも、かなりの量のアレルゲンを除去できます。

枕によっては、水洗いはできても60℃以上の温水洗いはできないというものもあります。
また、自宅の洗濯機が60℃以上の温水洗浄に対応していないという方も多いでしょう。

そのような場合には、水洗いを試してみましょう。

3-3.60℃以上の熱を加える

上述の通り、温度が60℃以上になるとダニは死滅します。
そのため、ポリエステル枕やパイプ枕のような熱に強い枕の場合は、乾燥機で60℃以上の熱を加えると良いでしょう。

家庭用の洗濯乾燥機の中には、60℃以上で乾燥するものも多くあります。
そのような洗濯乾燥機を使えば、洗濯モードでダニの死骸や糞を落としたうえで、乾燥モードで生きているダニを退治するという、2段階での対策・予防が可能です。

乾燥機付き洗濯機が自宅にない場合は、コインランドリーのガス乾燥機や、布団乾燥機を使うのもおすすめです。どちらも60℃以上の熱を加えるので、ダニを死滅させることができます。

4.洗えない枕のダニ対策・予防法

ウレタン低反発枕やそば殻枕、羽毛枕のような洗えない枕でも、ダニ対策・予防はできます。

どんな方法があるのか見ていきましょう。

4-1.天日干しや陰干しする

天日干しにより風をあてると、枕内の湿度が下がるのでダニの繁殖を抑えられます。

ダニを死滅させる効果はほとんど期待できませんが、これ以上ダニを増やさないという意味では効果的な方法です。簡単に取り組めますので、試してみましょう。

ただし、ウレタン枕やラテックス枕、高反発枕などは、日光にあたることにより劣化する恐れがあります。
日光に弱い枕の場合は、陰干しで乾燥させることをおすすめします。

4-2.ダニ駆除・防止スプレーを使う

洗えない枕のダニを死滅させるには「ダニ駆除スプレー」が効果的です。

ダニ駆除スプレーは、寝具用を選ぶようにしましょう。
肌への優しさや、香りの強さに配慮されているので、安心・快適に使うことができます。

ダニ駆除スプレーの中には、ダニ防止効果をあわせ持つものもあります。
枕に今いるダニを死滅させるだけでなく、今後も枕にダニを寄せ付けたくないなら、ダニ防止効果があるかもチェックしましょう。

4-3.掃除機をかける

上述の通り、枕に付いた人間の髪の毛やフケ、皮脂は、ダニの大好物です。
1週間に1回程度は掃除機をかけて、吸い取るようにしましょう。

また、ダニ駆除スプレーなどでダニを死滅させたあとに、掃除機をかけることも大切です。
ダニの死骸や糞をそのままにしておくと、アレルギーの原因となってしまうため忘れずに行いましょう。

4-4.枕カバーを使う

枕カバーや防水膜付きのピロープロテクターを使うことも、洗えない枕のダニ対策・予防法として有効です。

ダニが枕の中に侵入しにくくなるのはもちろん、フケや汗などが枕の中に溜まりにくくなるため、ダニの繁殖防止にも役立ちます。

枕カバーは、簡単に洗えるものを選びましょう。

Recovery Sleepでは、洗濯機で丸洗いできる枕パッドをご用意しています。
ダニ対策・予防に役立てていただけるのはもちろん、温熱効果によるセルフケアアイテムとしてもおすすめです。

こちらから詳細をチェックしてみてください。

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5.枕のダニ対策・予防には寝具や部屋を整えることも大切

ここまで、枕のダニ対策・予防法について見てきました。

しかし、これだけでは十分に予防・対策できたとはいえません。

カーペットやソファ、布団などダニは部屋のいたるところに潜んでおり、これらのダニが枕に移動して繁殖するケースもあるからです。

枕のダニ対策・予防は、部屋全体で行いましょう。

ここでは、部屋や寝具のダニ対策・予防法について紹介します。枕自体のダニ対策とあわせて実施することをおすすめします。

5-1.寝具を清潔に保つ

敷布団や掛け布団などの寝具は、枕以上にダニが繁殖しやすい場所です。
寝具で繁殖したダニが、枕に移動することは珍しくありません。

寝具にダニが繁殖する原因としては、ダニの餌であるフケやアカが豊富にあることや、汗により多湿になりやすいことなどがあげられます。
こまめに洗濯をする、掃除機をかけるなどして清潔を保つのはもちろん、定期的に天日干しをして乾燥させることも大切です。

このように、寝具のダニ対策・予防法は、枕のそれとほぼ同じです。
しかし、寝具には枕よりお手入れがしにくいという難点があります。

特に、大きくて重い敷布団やマットレスは、お手入れするのが難しいアイテムです。

そこで、おすすめしたいのが、敷きパッドで敷布団やマットレスを保護する方法です。
軽くて取り回しのしやすい敷きパッドなら、お手入れも簡単でしょう。

Recovery Sleepでは、洗濯機で丸洗いできる敷きパッドをご用意しています。
ダニ対策・予防に役立ちますので、こちらから詳細をチェックしてみてください。

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5-2.部屋の湿度を下げる

上述の通り、ダニは湿度60%以上の多湿な環境を好みます。
そのため、部屋の湿度を下げることも、ダニ対策・予防に有効です。

部屋の湿度を下げる1番簡単な方法は、こまめに窓を開けて換気することです。

しかし、気温や天気の問題などで、窓を開けにくい場合もあるでしょう。
そのような場合には、キッチンやお風呂の換気扇を数時間回すだけでも、ある程度の除湿効果が得られます。

また、電気代は多少かかってしまいますが、除湿機やエアコンの除湿機能などを使うのも、効果の高い除湿方法になります。

天気やご家庭の状況に合う方法を選んで、取り組んでみましょう。

5-3.部屋を清潔に保つ

カーペット、畳、ソファ、ぬいぐるみ、カーテンなど、ダニは部屋のいたるところに繁殖します。

そのため、ダニの餌となるフケやホコリ、アレルゲンとなるダニの死骸や糞などをできるだけ部屋に溜めないように、こまめに掃除をすることが大切です。
最低でも1週間に1回は掃除機をかけるようにしましょう。

部屋に棲みついているダニを死滅させるには、ダニ用のくん煙剤を使うのがおすすめです。
マンションなどの集合住宅にお住まいで、煙を出せないという場合には、エアゾールが噴射されるくん蒸剤を使うと良いでしょう。

使用後は、掃除機をかけてダニの死骸を吸い取ることを忘れないでください。

6.枕のダニ対策・予防に役立つRecovery Sleepのアイテム!

枕のダニ対策・予防に役立てていただける、Recovery Sleepのアイテムを紹介します。

どちらも、繊維の専門集団が開発した高機能な商品です。
ダニ対策・予防に役立つのはもちろん、健康的な眠りもサポートしてくれるでしょう。

6-1.Recovery Sleep枕パッド

枕を洗うことは、ダニ対策・予防に有効です。

しかし、中綿がたっぷり詰まった枕は乾くのに時間がかかるため、洗濯しにくいと感じる方は多いでしょう。
また、そもそも洗濯できない素材の枕を使っているという方もいらっしゃるはずです。

そんな方は、Recovery Sleepの枕パッドを活用してみてはいかがでしょうか。

Recovery Sleep枕パッドは、洗濯機で丸洗い可能です。

Recovery Sleep枕パッドで枕をカバーすれば、枕自体のお手入れ頻度を減らしながら、ダニ対策・予防ができるでしょう。

また、特殊素材Recovery Sleepを使用し、温熱効果をもたらしてくれるのも嬉しいポイントです。

通常モデルと、しっとり感のあるモイストタッチ生地を使用した秋冬モデルがありますので、季節やお好みに合わせて選んでみてください。

Recovery Sleep枕パッド商品ページ

6-2.Recovery Sleep敷きパッド

枕のダニ対策・予防は、寝具と一緒に行いましょう。

寝具にはダニの餌となる髪の毛やフケ、皮脂などがつきやすいため、定期的に洗濯する必要があります。

しかし、大きくて重さもある敷布団やマットレスを頻繁に洗濯するのは、現実的ではありません。

そこで、利用したいのが敷きパッドです。
手軽に洗濯できる敷きパッドで敷布団やマットレスをカバーすれば、ダニ対策・予防が簡単になるでしょう。

Recovery Sleep敷きパッドは、洗濯機で丸洗いできます。

枕パッドと同様に、特殊素材Recovery Sleepを使用しているので、温熱効果による疲労軽減効果も期待できます。

通常モデルと、より暖かさを感じられる秋冬モデルの2つがありますので、季節に合わせて選んでください。

Recovery Sleep敷きパッド商品ページ

まとめ

枕のダニ対策・予防は定期的に行いましょう。
餌・温度・湿度の全てがダニの好む状態になりやすい枕は、油断するとダニの温床になってしまいます。

対策・予防法は、洗える枕と洗えない枕で異なります。
お使いの枕がどちらのタイプか確認し、適切な方法で行いましょう。

また、もともとは寝具や部屋に棲みついていたダニが、枕に移動して繁殖してしまうケースもあります。
枕のダニ対策・予防は、部屋全体で行うことも大切です。

上記の点を念頭に置き、今回紹介した方法を参考に、枕のダニ対策・予防を行ってみてください。

この記事の監修者

休養 × 疲労回復の専門家
睡眠改善協議会 睡眠改善インストラクター
日本リカバリー研究所 所長

福田 英宏 (フクダ ヒデヒロ)

早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(修士)卒業後、㈱Recovery Adviserを立ち上げ「休養」「疲労回復」の専門家として多くのアスリートやスポーツチーム、競技団体の競技力向上をめざした休養サポートを行う。
早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(修士)卒業後、㈱Recovery Adviserを立ち上げ「休養」「疲労回復」の専門家として多くのアスリートやスポーツチーム、競技団体の競技力向上をめざした休養サポートを行う。

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