【監修】疲労回復の方法を紹介!睡眠・食事・運動・入浴法を見直してみよう

仕事や家事、育児、学業などにより、疲労を感じている人は少なくないはずです。実際、一般社団法人・日本リカバリー協会が、2024年に全国10万人を対象として行った疲労状況の調査では、78.3%もの人が「疲れている人」と回答した結果も得られています。

疲労が蓄積すると、日々の活動に悪影響が及ぶだけでなく、場合によっては病気を引き起こしてしまう恐れもあります。疲労回復の方法を知ることは、多くの人にとって意義のあることと言えるでしょう。

この記事では、疲労回復におすすめの方法を紹介します。睡眠、食事、運動、入浴といった自分で取り組める方法なので、ぜひ参考にしてください。また疲労の種類と原因、疲労が及ぼす影響などについても解説しますので、併せてご覧ください。

1.そもそも疲労とは

日本疲労学会は疲労について、「過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態」と定義しています。

簡単な言葉に置き換えると「心身に過度な負荷がかかった時に、休みたいと思うほどの不快感が生じて、活動を制限される状態」ということになります。

疲労は「これ以上負荷がかかった状態が続くと、心身に害が及ぶ」という脳からの警告です。思考力の低下、注意力の散漫、動作緩慢、眼のかすみ、頭痛、肩こりなどの不快感として警告を発することで、負荷のかかる活動をこれ以上継続できないようにしています。

心身の健康を保つためにも、これらの警告を見落とさず、しっかりと疲労回復に努めることが大切です。

2.疲労の種類と原因

疲労は「肉体的疲労(末梢性疲労)」「精神・神経的疲労(中枢性疲労)」「病的疲労」の3種類に分けられます。このうち肉体的疲労と精神・神経的疲労はエネルギーの枯渇や活性酸素が、病的疲労は各病気が原因であると考えられています。

2-1.肉体的疲労(末梢性疲労)

激しい運動や身体を酷使した結果として起こる、肉体的な疲労で、「末梢性疲労」とも呼ばれます。

肉体的疲労の原因は諸説ありますが、その一つがエネルギーの枯渇です。激しい運動などにより筋肉で蓄えられたエネルギーが枯渇し、疲労として現れると考えられています。

また肉体的疲労は、活性酸素が筋肉を攻撃することで引き起こされるとも考えられています。運動などのエネルギーをたくさん使用する活動では酸素が多く消費されると共に、活性酸素も多く発生します。

活性酸素は抗酸化酵素により分解されますが、激しい運動により発生する活性酸素が多すぎると、分解が追いつかなくなって筋肉が攻撃されてしまうと考えられているのです。

2-2.精神・神経的疲労(中枢性疲労)

ストレスや緊張状態の継続から生じる疲労で、「中枢性疲労」とも呼ばれます。長時間の会議の後に感じる疲労と言うと、イメージしやすいかもしれません。

精神・神経的疲労の原因は、肉体的疲労と同じく活性酸素にあると考えられています。脳内の活動が活発になって、抗酸化酵素による分解が追

2-3.病的疲労

文字通り、病気を原因とする疲労です。貧血、甲状腺機能低下症、癌、うつ病、感染症など、さまざまな病気が原因になります。

病的疲労は安静にしたり、休息をとったりしても根本的には回復しません。原因である病気の治療が必要になります。

2-4.疲労が及ぼす影響

疲労が蓄積すると、思考力の低下、刺激に対する反応の低下、注意力散漫、動作緩慢など
が見られるようになります。また頭痛、肩こり、腰痛などの体の痛みが現れることも少なくありません。

さらに疲労を放置していると、高血圧、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞などのリスクが高まり、免疫力が下がることにより感染症にかかりやすくなる懸念も出てきます。

3.疲労回復の方法

毎日を活動的かつ健康的に過ごすために、疲労を感じたら回復に努めましょう。毎日の生活の中で蓄積される疲労は、睡眠、食事、運動、入浴などの生活習慣を見直すことで回復が見込めます。

3-1.良い睡眠をとる

代表的な疲労回復の方法として、良い睡眠をとることが挙げられます。睡眠中には成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンにはダメージを受けた細胞や組織を修復する作用があるため、良い睡眠をとることは疲労回復につながるのです。

良い睡眠をとるためには、睡眠の量(睡眠時間)と質に着目してください。必要な睡眠時間は人により異なりますが、成人については6時間以上を推奨する旨が厚生労働省から2023年に発表されています。この時間を一つの目安にしてみましょう。

質については寝つきが悪かったり、夜中に目が覚めたりする場合は低下している可能性があります。朝日を浴びて体内時計をリセットする、カフェインやアルコールをとる時間を工夫する、寝る前にスマホを見ないなど、寝つきをよくする方法はたくさんあります。また寝室の温湿度を調節したり、季節に合わせた快適な寝具を使用したりすることで、夜中に目覚めてしまうのを防ぐことができるでしょう。

睡眠の質を高める方法については以下の記事でも解説していますので、参考にしてみてください。

3-2.栄養バランスのとれた食事をする

栄養バランスのとれた食事をすることも、おすすめの疲労回復方法です。エネルギー源となるたんぱく質、脂質、炭水化物はもちろん、それらの分解や合成を助けるビタミン、ミネラルも積極的にとることで効率良く疲労を回復できます。

特にエネルギー代謝を向上させるビタミンB群、抗酸化作用を示すクエン酸は疲労回復におすすめの栄養素です。ビタミンB群はカツオやマグロなどの赤身の魚や、豚ヒレ肉や鶏ササミなどの脂が少ない肉に、クエン酸は梅干しやレモン、かぼすなどの酸味が強い食べ物に豊富に含まれています。自分の好みのものを探して、意識的にとってみてください。

また運動後の疲労回復など、即効性を求める場合には砂糖もおすすめです。運動時の体内では酸素を使用してブドウ糖を分解し、エネルギーを作り出しています。ブドウ糖不足による低血糖が疲労の原因となることもあるため、糖分を補うことで疲労を回復できる可能性があります。

3-3.適度に運動やストレッチをする

適度な運動やストレッチも、疲労回復につながります。疲労が溜まると筋肉が凝り固まって血行が悪くなり、細胞に栄養を運びにくくなります。そのため体を動かして血行を促すことで、疲労を回復できると考えられるのです。

またリズミカルに運動をすると、セロトニンという精神の安定につながる脳内物質の分泌が促されるとも言われています。ストレスからくる疲労を回復するのにも、運動は効果的なのです。

軽めのウォーキングは、リズミカルに体を動かすためおすすめです。また座った状態でつま先を上げ下げするストレッチも効果が期待できます。ふくらはぎの筋肉が動くことで、血行の改善が見込めるからです。

3-4.ぬるめのお湯に入浴する

入浴も疲労回復につながると言われています。入浴により血行が良くなると、栄養が体の隅々にまで行き渡るからです。

おすすめの入浴方法は、40度程度のぬるめのお湯に15分程度浸かるというものです。ぬるめのお湯に浸かると副交感神経が刺激されます。副交感神経は筋肉を緩めたり、心拍数を下げたりすることで体をリラックス状態に導くため、ストレスや緊張による疲労を回復できると考えられます。

4.良い睡眠をサポートするRecovery Sleep

疲労を回復するには、良い睡眠をとることが大切です。「睡眠によって本来の自分らしさを取り戻してほしい」という理念のもと始まったRecoverySleepでは、良い睡眠をサポートするアイテムを豊富に取り揃えています。

ここではその中から、2つのアイテムについて簡単にご紹介しますので、疲労回復に役立てていただければ幸いです。

4-1.Recovery Sleep敷きパッド

温熱効果により、目覚めのスッキリをサポートする敷きパッドです。鉱石を練り込んだ特殊素材「Recovery Sleep®︎」を中綿に使用。体の熱を赤外線として放射します。

また表地も注目したいポイント。通常タイプは通気性の良い綿100%素材を使用しており、寝汗による不快な蒸れを軽減します。冬用のプレミアムホットはヒートモイストマイクロファイバーを使用し、暖かく眠れるのはもちろん、乾燥も軽減します。季節や体質など、お好みに合わせて選んでみてください。

Recovery Sleep 敷きパッド

4-2.Recovery Sleep枕カバー+本体セット

体に合わせてカスタマイズできる枕と、温熱効果を得られる枕カバーのセットです。

枕は7つの部屋に分かれており、それぞれの中材を調節可能。自分の体に合わせられるので、快適な眠りを得やすくなるはずです。

枕カバーには鉱石を練り込んだ特殊素材「Recovery Sleep®︎」を使用。体の熱を赤外線として放射し、温熱効果をもたらします。目覚めのスッキリ感を得たい方にもおすすめです。

Recovery Sleep 枕 カバー+本体セット

まとめ

疲労には、肉体的疲労(末梢性疲労)、精神・神経的疲労(中枢性疲労)、病的疲労があります。まずはご自分の疲労がどれに当てはまるのかを考えてみてください。

肉体的疲労または精神・神経的疲労が疑われる場合は、この記事でご紹介した睡眠、食事、運動、入浴法により回復できる可能性があります。

一方で肉体的疲労や精神・神経的疲労に当てはまらない場合は、病的疲労の可能性も考えられます。たかが疲労と軽く考えず、お近くの病院を受診して医師に相談しましょう。

自分に合った適切な方法で、疲労回復を目指すことが大切です。

 

この記事の監修者

休養 × 疲労回復の専門家
睡眠改善協議会 睡眠改善インストラクター
日本リカバリー研究所 所長

福田 英宏 (フクダ ヒデヒロ)

早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(修士)卒業後、㈱Recovery Adviserを立ち上げ「休養」「疲労回復」の専門家として多くのアスリートやスポーツチーム、競技団体の競技力向上をめざした休養サポートを行う。
早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(修士)卒業後、㈱Recovery Adviserを立ち上げ「休養」「疲労回復」の専門家として多くのアスリートやスポーツチーム、競技団体の競技力向上をめざした休養サポートを行う。

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