【監修】寝苦しい夜にさようなら!夏の快眠を叶える5つのコツ
夏の夜は、その暑さ等により眠りにくさを感じる人が増える時期です。気温と湿度の上昇により、「寝つきが悪い」、「途中で目が覚める」、「朝起きても疲れが残る」といった不調が起こりやすくなります。特に熱帯夜が続く最近の夏は、冷房を使っても快適に眠れないという声も多く聞かれます。
本記事では、快眠のための9つの実践法と、睡眠環境の整え方をご紹介します。今夜からできる対策で、寝苦しい夏を乗り越えましょう。
目次
1.なぜ夏はこんなにも眠りづらいのか? ― 3つの生理的メカニズム
1-1.深部体温が下がらず、入眠スイッチが入らない
私たちの体は、眠る準備として体内の温度を自然に下げる仕組みを備えています。日中に活動して上昇した体温は、夕方以降徐々に下がっていくことで、副交感神経が優位になり、心身がリラックス状態へと移行していきます。しかし、夏の高温環境下では外気温が高いため、熱が体外にうまく放出されず、深部体温の低下が妨げられてしまうことがあります。
この状態が続くと、脳が「まだ眠るべきタイミングではない」と判断してしまい、自然な眠気が訪れにくくなります。結果として、布団に入ってもなかなか寝つけなかったり、寝ついても浅い眠りから抜け出せなかったりすることが増えてしまいます。また、皮膚温が高い状態だと不快感も伴い、身体がリラックスしきれず緊張状態が続くことも、入眠を妨げる要因になることがあります。
1-2.湿度によって汗が蒸発せず、体温調整が妨げられる
もう一つの大きな要因が「湿度」です。人は眠っている間にも多くの汗をかきますが、その汗が皮膚から蒸発するときに発生する「気化熱」によって、体温が効率的に下がる仕組みになっています。これにより、体は快適な状態を保ちながら、深い眠りに入りやすくなるのです。
しかし、湿度が高い夏場は、この汗の蒸発が妨げられてしまいます。汗が肌表面に残ったままになると、不快感を生むだけでなく、体温の調整もうまくいかず、結果として眠りが浅くなったり、途中で目が覚めたりする原因になります。特に背中や腰まわりなど、寝具と密着する部位はムレやすく、睡眠の質を低下させる大きな要因となりやすいです。
1-3.睡眠中の冷房が“冷えすぎ”の原因に
暑さ対策として欠かせない冷房も、使い方を誤ると睡眠の質を著しく下げてしまいます。とくに、冷風が直接体に当たる設定や、設定温度が低すぎる場合、睡眠中に体温が過度に下がってしまい、自律神経のバランスが崩れやすくなってしまいます。
自律神経は、体のリズムや内臓機能をコントロールしているため、これが乱れると「寝ても疲れが取れない」、「夜中に目が覚める」、「朝、頭が重い」といった不調が現れやすくなります。また、首筋やお腹、足元などが冷えすぎると、筋肉の緊張や血行不良を引き起こし、身体の回復が妨げられる場合もあります。
冷房は、あくまで「涼しく保つための補助」として使うのが理想です。設定温度は26〜28℃を目安にし、除湿モードやタイマー機能をうまく活用して、体が冷えすぎないよう調整しましょう。
暑さを感じやすい夏でも、体温調節を行いやすいように掛け布団を一枚はかけて眠るようにすることもポイントです。
2.夏の快眠を妨げる5つの“見えにくい敵”
2-1.寝室の温湿度管理ができていない
夏の睡眠において、もっとも重要なのが「温度と湿度のバランス」です。理想的な睡眠環境は「室温26〜28℃」、「湿度50〜60%」とされており、この数値は科学的にも快適な眠りを得るために最適とされています。
しかし、実際には温度だけに注目して冷房を使用し、湿度管理がおろそかになっているケースが少なくありません。エアコンで温度を下げても湿度が高いままだと、不快なムレや汗によるべたつきが解消されず、体感温度は高いままになってしまいます。逆に、除湿をしすぎて湿度が40%を下回ると、今度は喉の乾燥や肌のカサつきといった別の不調を引き起こす恐れもあるので、適度なバランスを見極めることが重要です。湿度計を設置し、エアコンの除湿モードやサーキュレーターを併用して、室内の空気環境をトータルで整えるようにしましょう。
2-2.寝具の通気性が不足している
夏でも冬用のマットレスや毛布をそのまま使っていませんか? このことは、夏の睡眠を大きく阻害する要因の一つとなり得ます。
とくに問題なのが、通気性の低い素材を使ったマットレスやシーツです。これらは体の熱や湿気をため込みやすく、背中や腰まわりなど体が触れる部分にムレを生じさせてしまいます。背中が湿っているような感覚を覚えると、眠りを妨げられるだけでなく、何度も寝返りを打つ原因となり、結果として睡眠の質を低下させてしまうことにつながります。
快眠のためには、リネンやガーゼ、テンセルなどの通気性・吸湿性に優れた素材を用いた寝具への切り替えが有効です。寝具に着目し、熱と湿気がこもりにくい環境を整えるようにしましょう。
2-3.寝汗が吸収・拡散されていない
人は一晩の睡眠中に200〜500ml、つまりコップ1〜2杯分の汗をかくといわれています。夏場はこの量がさらに増加し、特に背中や首元、膝裏など、寝具と密着する部位に集中します。
この寝汗をしっかり吸収・拡散してくれない寝具を使っていると、肌と寝具の接触面が常に湿った状態となり、不快感やかゆみ、さらに皮膚トラブルの原因にもなってしまいます。湿った寝具は冷たく感じるため、一時的に気持ちよく感じることもありますが、実際にはその冷えが原因で眠りが浅くなったり、明け方に寒さで目が覚めたりすることにもつながります。
対策としては、吸湿性に優れ、なおかつ放湿性も高い素材の敷きパッドやシーツを選ぶことがあります。また、毎日寝具を干したり、除湿機能付きの布団乾燥機を活用したりすることで、常にドライな状態を保つことも重要です。
2-4.寝る前のスマホ・照明が脳を覚醒させている
寝る前のスマホは、現代人の快眠を妨げる最大の敵といっても過言ではないかもしれません。スマートフォンやタブレット、テレビ画面などが発するブルーライトには、脳を覚醒させる作用があります。この光を浴びると、体内時計のリズムが乱れ、眠気を誘うホルモン「メラトニン」の分泌が抑制されてしまいます。
また、部屋の照明が白色系である場合も注意が必要です。白色光は太陽光に近いため、就寝前に浴びると、「まだ活動時間だ!」と脳が錯覚してしまい、結果として寝つきが悪くなってしまいます。
対策としては、寝る1時間前にはスマホを手放し、暖色系の間接照明に切り替えることがあります。読書やアロマ、軽いストレッチなど、心を落ち着けるルーティンを取り入れるのもおすすめです。
2-5. 睡眠スケジュールが乱れている
「夜更かしが習慣になっている」、「休日は昼まで寝ている」など、不規則な生活が続くと、体内時計が乱れてしまい、入眠時間に自然な眠気が訪れにくくなります。
特に夏は、日照時間の長さやレジャーの増加により、夜型の生活に傾きやすい季節といえます。そのため、夜にメラトニンが分泌されるタイミングが後ろ倒しになり、眠りの質が低下し、翌朝の起床もつらくなりやすいです。さらに悪循環として、日中の眠気や集中力低下、だるさが慢性化してしまうケースも考えられます。
体内時計をリセットするには、「毎日同じ時間に起きること」が最も効果的です。朝はカーテンをあけて、太陽光をしっかり浴び、体内時計を正常に働かせることが重要です。
3.今夜から始められる!夏の快眠を叶える9ステップ
3-1.エアコンは「除湿モード」で快適さを保つ
暑い夜に欠かせないエアコンですが、単に温度を下げるだけでなく、「湿度」の管理も快眠には不可欠です。冷房モードでは室温は下がりますが、先述したように、湿度が高いままだと体感温度はあまり下がらず、不快感が残ります。一方で、除湿(ドライ)モードを活用すると空気中の水分が取り除かれ、同じ温度でも涼しく感じられるため、快適さが大きく向上します。
また、風向きの調整も重要です。冷風が直接身体に当たると、体温が下がりすぎて途中覚醒や筋肉のこわばりを引き起こす可能性があり、これは睡眠の質の低下につながります。風は天井や壁に向けるか、次に詳しく解説するように、サーキュレーターと併用して部屋全体に優しく拡散するようにしましょう。
3-2. サーキュレーターで空気を循環させる
エアコンの冷気は部屋の下部に溜まりやすく、天井付近は熱がこもる傾向にあります。この温度ムラを放置すると、冷えすぎる場所と蒸し暑い場所ができてしまい、快眠を妨げる要因となります。
そこで、サーキュレーターを取り入れれば、部屋全体の空気を循環させ、温度と湿度を均一に保つ事ができます。設置位置はエアコンの対角線上が理想で、上向きに風を送ることで空気の対流を作り出し、より効果的に冷気を行き渡らせることができます。これは電気代の節約にもつながるのでおすすめです。
3-3.就寝90分前にぬるめのお風呂に入る
ぐっすり眠るためには、体の深部体温(内側の体温)をうまく調整することが大切です。そのためには、寝る90分ほど前にぬるめのお湯に浸かることが効果的です。
38〜40℃のお湯に15〜20分ほどゆったり浸かると、いったん上がった深部体温が、入浴後にゆっくりと下がり始めます。体温のゆるやかな下降が、自然な眠気を引き起こし、スムーズな入眠へと導いてくれます。副交感神経が優位になることで自律神経のバランスが整い、眠りにつきやすくなります。
また、入浴には心身の緊張を緩和し、自律神経を整える効果もあります。冷房による体の冷えを中和し、血行を促進することで、睡眠の質そのものを底上げしてくれます。
3-4.寝具を「通気性」「吸湿性」で見直す
夏場の睡眠を快適にするうえで、寝具の見直しは欠かせません。繰り返しになりますが、冬用の寝具をそのまま使い続けていると、体の熱がこもり、背中や腰回りにムレが生じやすくなるためです。
おすすめの寝具は、RecoverySleepの吸湿性・放湿性に優れた敷きパッドです。背中にこもる熱と湿気を効率よく逃がしてくれるため、ムレ感を最小限に抑え、朝まで快適な眠りを支えてくれます。この商品は、本記事の後半部分で詳しく解説しているので、気になる方はぜひそちらをチェックしてみてください。
3-5.冷感素材のパジャマ・シーツを使う
肌に触れた瞬間に涼しさを感じる「接触冷感」素材は、入眠時の快適さを向上させてくれます。麻やリネン、冷感加工されたコットンなどのパジャマ・シーツを選ぶと、体感温度が下がったような感覚を得られ、寝つきが良くなります。
さらに、吸汗速乾機能が備わっている素材であれば、寝汗による不快感も軽減できます。肌との摩擦が少ないなめらかな肌触りも、入眠をよりスムーズにしてくれるでしょう。
3-6. 間接照明で副交感神経を優位に
強い光は覚醒作用を持ち、脳を活動モードに切り替えてしまいます。就寝前は白色の蛍光灯を消し、暖色系の間接照明へ切り替えることが理想です。特にオレンジや電球色の光は、メラトニンの分泌を妨げず、心を自然と落ち着かせてくれます。
テーブルランプや間接照明を寝室に取り入れるだけで、空間全体が穏やかな雰囲気になり、リラックス効果が格段に高まります。
3-7.スマホ・PCを寝る1時間前にオフ
スマートフォンやPCの使用は、ブルーライトによる脳の覚醒、情報過多による思考の活性化など、睡眠にとって悪影響のオンパレードです。
就寝1時間前にはデジタル機器の使用を控え、脳をクールダウンさせる時間を意識的に取りましょう。これにより、副交感神経が優位になり、自然な眠気が促進されるため、睡眠の質が向上します。
3-8.軽いストレッチや深呼吸で副交感神経を活性化
就寝前に軽いストレッチを取り入れることで、日中にたまった体の緊張をほぐし、眠りやすい状態へと導くことができます。特に肩・首・背中・腰回りなど、緊張がたまりやすい部位を伸ばすことで、筋肉がゆるみ、リラックスしやすくなります。
ストレッチには、自律神経のバランスを整え、副交感神経を優位にする働きもあります。心拍数や血圧が自然と落ち着いていくため、寝つきの改善や深い眠りにも効果を期待できます。
ただし、寝る直前に激しい運動を行うのは避けましょう。ランニングや筋トレなどの高強度な運動は交感神経を刺激し、心拍数や体温を上げてしまうため、脳や体が活動モードから切り替わりにくくなります。その結果、かえって寝つきが悪くなる可能性があります。
ストレッチは、心地よさを感じる程度にとどめ、無理なくゆっくりと行うことが大切です。
3-9.寝る前にカフェインを避ける
カフェインには覚醒作用があり、摂取後も長時間にわたって体内に残りやすいことが知られています。一般的に、カフェインの半減期(体内での濃度が半分になるまでの時間)はおよそ4〜6時間とされており、夕方以降の摂取は、就寝時になっても覚醒作用が続いている可能性があります。
特に、寝つきの悪さや夜中の覚醒が気になる人は、午後以降のカフェイン摂取を控えることで睡眠の質が改善されやすくなります。カフェインはコーヒーだけでなく、紅茶・緑茶・チョコレート・エナジードリンクなどにも含まれているため、知らず知らずのうちに摂ってしまうケースも少なくありません。可能な限り、寝る前の飲み物は、ノンカフェインのハーブティーや白湯、デカフェ製品などに置き換えると安心です。
カフェインの影響を減らすことで、入眠がスムーズになり、深い眠りを得やすくなります。
4.快眠環境を根本から変える!Recovery Sleepの寝具シリーズ
4-1.『Recovery Sleep 敷きパッド』
Recovery Sleepの敷きパッドは、今お使いの寝具に重ねて使うだけで、睡眠環境を快適に整えてくれるアイテムです。
中綿には、自然鉱石を練り込んだ独自素材「Recovery Sleep」を採用しており、体の熱を吸収しながら遠赤外線を放出することで、ほどよい温熱効果をもたらします。そのため、冷房で体が冷えやすい方や、寝ている間に冷えを感じやすい方にもおすすめです。日々の疲労回復を効率的にサポートしてくれる点も大きな魅力です。
また、この素材は吸放湿性にも優れており、寝汗や湿気が気になりやすい季節でも、蒸れを感じにくく、快適な状態をキープします。表地には綿100%のやわらかな生地を使用しており、通気性が高く、夏はもちろん一年を通して心地よくご使用いただけます。
さらに、ご自宅の洗濯機で丸洗いできるため、お手入れが簡単なのも嬉しいポイントです。
汗をかきやすい夏場でも清潔に保つことができ、毎晩の眠りをより安心で快適なものにしてくれます。
Recovery Sleep敷きパッドは、快眠を求める方にとって頼れる存在です。ぜひ、翌朝のすっきりとした目覚めを実感してみてください。
4-2.『Recovery Sleep 洗える除湿シート 防湿/防ダニシート 布団湿気取り』
「Recovery Sleep 洗える除湿シート」は、寝具の湿気やにおいを抑え、快適な睡眠環境を保つために開発された除湿アイテムです。
吸湿・放湿性に優れたシリカゲルを中材に採用しており、敷きパッドやマットレスの下に敷くだけで、こもりがちな湿気をしっかり吸着します。梅雨や湿度の高い季節でも、寝具をさらっとした状態に保つことができます。
シリカゲルには消臭効果も期待でき、ダニやカビの発生を防ぐうえでも効果的です。快眠を妨げるさまざまな要因をまとめてケアできるのが、このシートの強みです。
また、吸湿量が限界に近づくと、付属の吸湿センサーが色の変化で「干し時」を教えてくれるため、お手入れのタイミングがひと目でわかります。陰干しをすることで吸湿力は元通りになり、繰り返し使えるためとても経済的です。
さらに、洗濯機で丸洗いが可能なので、いつでも清潔に保つことができます。
ジメジメした寝心地や寝具のにおいが気になる方にとって、心強いサポートアイテムとなる一枚です。
まとめ
夏に感じる寝苦しさには、明確な原因があります。高温多湿な気候や冷房による冷え、寝具の通気性不足など、小さな不快が積み重なることで、睡眠の質は大きく損なわれてしまいます。
本記事でご紹介した工夫は、いずれも日常に取り入れやすく、今日から実践できるものばかりです。温湿度の調整、就寝前の入浴やストレッチ、そして寝具の見直しを通じて、快眠へと導く環境づくりが可能になります。
さらに、Recovery Sleepシリーズを取り入れることで、睡眠環境そのものを整え、夏特有の悩みに根本からアプローチできます。
質の高い睡眠は、翌日の心身のコンディションを整える大切な土台です。この夏は、快適な睡眠環境を整えることで、すっきりとした目覚めと健やかな毎日を手に入れましょう。